【コラム】「作品のテーマ」考察

相互批評でのやりとりから抜粋その2
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根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

1/30 【コラム】「作品のテーマ」考察 前回に引き続き、相互批評の中でまとまった考察を抜き出してみました。 今回は「作品を作る際にテーマは必要か?」という問いに対しての返信からです。

2014-01-24 20:56:09
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

2/30 創作をしていると自然とこういうポイントについて考えてしまいますよね。 「テーマ」もその一つでしょう。 こういうことを意識しておくと、 書く際にもキャラの行動に一貫性を与えやすくなる といった具体的な成果がでてくると思えます。

2014-01-24 20:59:47
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

3/30 テーマとはなにか、必要か否か、 自分の経験から、他人の意見から、実際の状況と、 色々な対象を探っていくのは有効な方法でしょう。

2014-01-24 21:02:42
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

4/30 これは「テーマ」だけでなく、 他のあらゆる事柄に対して役立つやり方です。 最良の学習方法と言ってもよい。 自分の意見もそんな検討材料の一つとしてご利用ください。

2014-01-24 21:05:53
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

5/30 自分は創作においてテーマは必要だと考えています。 ただ、テーマとは明確に一つ「これ」と 限定できるものではありません。 限定しないほうが良い、 と言うと分かりにくくなるでしょうか。

2014-01-24 21:09:05
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

6/30 「描きたいもの」という理想形を目標とする場合、 テーマはかなりたくさんの要素を複合したものになってしまいます。 作者が考えるもっとも伝えたいことも、 作品を通して読者にちゃんと伝わるかは分かりません。 このへんがテーマの必要性が疑われてしまう理由でしょう。

2014-01-24 21:12:07
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

7/30 テーマを意識せずとも物語を書くことはできるし、 読者は勝手にテーマを見出すことができます。 逆にいえば、読者が作品から見出すテーマも、 作者が想定したものと異なることもある。

2014-01-24 21:15:49
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

8/30 通常ならこれが一致しているかを知ることはできません。 ある意味で評価する側の望んだテーマと言える。

2014-01-24 21:19:15
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

9/30 作品・作者が伝えたいテーマと、 読者・評価者が見出せるテーマは、 必ずしも一致しません。 というより、ほとんどの場合はズレているでしょう。

2014-01-24 21:23:09
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

10/30 文章的な技術の目的の一つとして、 このズレをなるべく小さくすることが上げられると思います。

2014-01-24 21:27:15
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

11/30 実行には「読者が見出すテーマ」の考慮も必要でしょう。 これが予想できなければ、 対応するために追加するべき要素を 思いつくこともできないからです。 前回示した「読者の需要」に通じる部分だと思います。

2014-01-24 21:30:25
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

12/30 こんな感じで、創作者にとってテーマは 完成後に伝えるものというより、 製作中に意識するものとして重要であると思えるわけです。

2014-01-24 21:33:39
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

13/30 伝わること自体というより、 伝えるために何が必要かを意識する、 その指針と考えたほうがよいでしょう。 目的ではなく手段として扱ったほうが、 作品の完成度を上げる役に立つ気がします。

2014-01-24 21:37:15
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

14/30 娯楽目的の作品にテーマは必要ないか? そんなことはないと自分は思います。 というより、テーマのない作品なんて作れるはずがない。

2014-01-24 21:41:02
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

15/30 「楽しめればそれでいい」という意図であれば、 それがテーマなわけです。 「主人公のカッコよさを追及する」だって立派なテーマだし、 「ハーレムの中で女の子とイチャつく」も同様です。 価値としては「戦争の悲惨さ」を伝えるものと差はありません。

2014-01-24 21:44:24
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

16/30 世間的にはどうか知りませんが、 読む人間によってはそう感じることもあるでしょう。 そして「楽しい」というテーマほど厄介なものもありません。 なにしろ千差万別で、なにを楽しいと思うかは 人によってもっとも違いの大きい感情だからです。

2014-01-24 21:47:45
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

17/30 仮にテーマを意識せず作品を書いたとき、 反映されるのは作者の意識そのものになります。 キャラのカッコよさは作者が考えているカッコよさだし、 可愛らしさは作者の思う可愛らしさです。

2014-01-24 21:51:22
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

18/30 展開の都合、条理・不条理、 コミカルやシリアスの程度・切り替えも、 作者が許容できるものでしかありません。

2014-01-24 21:55:26
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

19/30 「楽しいもの」を書くということは、 作者が考える「楽しさ」の提示に他ならない。 表現という点において、 娯楽作品も文学作品も差はないと自分は思います。 どちらからでも作者の感性は汲み取れるからです。

2014-01-24 21:58:48
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

20/30 「優れたテーマ」と「薄弱なテーマ」という区分も、 つけるのは読者の感性でしかありません。 単純に自分の感性に近いものを 優れているとみなしているだけでしょう。 テーマそのものに上下や優劣はないと自分は思います。

2014-01-24 22:03:51
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

21/30 ただ、世間における傾向としては存在する。 これもまた「読者の需要」の一側面といえる。 作者の中でも順位があるでしょう。 これがいわゆる「価値観」というやつです。

2014-01-24 22:06:42
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

22/30 自分が評価する基準の一つに、 この「価値観」がどれほど伝わってくるかという点があります。 自分があまり意識していなかった要素でも、 その作品の中で上手く魅力が描かれていれば、 「なるほど、こういう楽しみ方もあるのか」と新しい認識が広がります。

2014-01-24 22:10:17
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

23/30 一種の知識欲、あるいは好奇心とでもいいましょうか。 関心をもっていなかった要素ですらその魅力を感じさせる、 再認識させる、納得させる、 そういう作品は自作のもつテーマをしっかり伝えていると 評価が高くなるわけです。

2014-01-24 22:14:18
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

24/30 すべてがそうであるわけではありませんが、 世間で認められる多くはこういった傾向を有していると思えます。

2014-01-24 22:17:31
根無草 野良@『星典Ⅰ 創星記』発売中 @nenashigusanor1

25/30 ただ、テーマの追求は創作の際にこの点を意識しやすくはさせますが、 それ自体が面白さと直結する要素ではありません。 押し付けられるテーマはうっとおしくすらある。 これがどの程度の加減・度合い・主張で 読者に感じられるかは分からず、だからこそ難しい。

2014-01-24 22:21:26