推理小説とアカデミズム
@K_misa_maguro 全体の規模こそ違えど国文学≒国内ミステリって印象ですね。(そもそも輸出量がなぁ…)個人的には日本のオタクカルチャーと結びつけてカルチュラルスタディーズの方面から論じるか、探偵小説の伝統芸的側面から美学芸術学的に論じたいのですが。
2014-01-30 20:53:22プロレタリア文学関係で平林初之輔が、玄洋社がらみで夢野久作が、外地日本語文学で大庭武年が、といった注目のされかたはあるだろうけども。
2014-01-30 20:54:51@Idukashiwagi あ、「海外」というのは「海外の大学では」という意味にとってました。それでも日本国内における海外ミステリや作家の扱いというと、ポーやクリスティレベルなら主流ではないにしても「アメリカ文学」「英文学」分野の研究対象にはなっている印象ですね。
2014-01-30 20:56:50@K_misa_maguro さっき呟いたんですけど、積み重ねが少ないのって「広く」「長く」読まれてないからだと思うんですよ。「長く」はすぐにはどうにもならないとしても、「広く」は誰かが発見して評価して研究して発表して啓蒙しないといけませんし、それを誰がやるか/できるかですね…。
2014-01-30 20:59:42@kei_ex 卒論で中井英夫をやったのは、ちょっとそういう目論見もあったんですよね。でも戦後文学として論じるとか、結局手に負えなくなってしまって。単発の研究は探せば結構ありそうですけど、皆さん自分の専門分野を論じるのに引き合いに出す、という感じですね。
2014-01-30 21:01:08@Idukashiwagi 推理小説が研究の対象に相応しいものとはみなされてないのが痛いんですよねえ。「所詮は娯楽小説」みたいな。研究の対象に選ぶ人が少ないから論文も書かれないし「広く」は読まれない。
2014-01-30 21:04:21@Idukashiwagi さっきの修論だと「はやみねかおるの児童文学など諸ジャンルを踏まえた位置づけをはかるとともに、これにより現代における児童向け推理小説、児童文学の一端を捉えること」が目的ですね。
2014-01-30 21:04:57@K_misa_maguro 娯楽として文学を読むのは少数派でしょうが、ミステリの読み手の多くはエンタメ志向ですからね…。いや、個人的に気持ち悪く感じるのは、ミステリ初心者(文字通りの意味での)でさえ「たくさん読まなきゃ…」というくらいに蓄積重視のジャンルであるはずなのに(続き)
2014-01-30 21:07:26卒論で、中井英夫作品の中で『虚無への供物』が特に飛び抜けて読まれているのは何故か? って問を立てたんですけど、結論の一つは「宇山さんと戸川さんのおかげ」になりました。
2014-01-30 21:07:44@K_misa_maguro 研究として扱おうというヒトがほとんど出てこないところですね。読者はミステリを分析したがり語りたがり、しかしそれさえも娯楽気分というか、読者としてのポーズと化しているというか。あくまでエンタメとして享受することから読者が脱しきれていないというか。
2014-01-30 21:10:54「埴谷雄高が時間差で褒めてたし」「推理小説の墓碑銘とか言われちゃったし」「宇山さんと戸川さんのおかげ」「江神さんと有栖のせい」「桜井京介のせい」「まほろのせい」 >『虚無への供物』の知名度が高い理由
2014-01-30 21:14:48@1236_dominion ありがとうございます。それは「児童」を主眼としている点で、「推理小説」を主眼としている今の話題からはズレてくる気もしますが、「ミステリ作家」についての研究として捉えるなら比較的蓄積のある部分なのかもしれませんね。
2014-01-30 21:16:54よねぽとかまほろの推理小説成分(まぁあけすけにパズル成分)についてのみで書かれている物も少ないだろうしねぇ。作家横断は難し
2014-01-30 21:16:55これなんよなぁ。一人の作家についてならどうとでも掘り下げられる(それこそサーガ系書いてる人なら)。問題はそれを推理小説という側面から切ったり、(さやわかさんのような)歴史を作って分析ってのがパパッと思いつかない
2014-01-30 21:20:53要するに『虚無への供物』はたくさんの作家がオマージュしてるから、直接中井作品を読まなくても間接的にその存在を知る人が多い、って話をしたんですよ。問題は「オマージュしている作家」を例示しようと思うと、自分が読んでいる作家以外は掬い上げにくかったこと。
2014-01-30 21:21:44