丹生谷貴志ツイートまとめ(2014年3月)

丹生谷貴志氏の2014年3月分のツイートをまとめました。
1
nibuya @cbfn

概史ばかり読んでるのも何なのでル・ゴフ『煉獄の誕生』・・・しかしこの人の本は主題といい歴史家としての実力といい、魅力的なのに読んでると何か白けて来る・・・いや勉強になるから読みますが・・・何なんだろう、僕の好みの偏向なんでしょう。

2014-03-01 03:06:41
nibuya @cbfn

ジャン=クレ・マルタンのデリダ論『西欧の城壁を崩落させる』が届く。これは先日鵜飼・宇野両巨頭に名論文と勧められたもの。鵜飼さんによればデリダ死後最も冴え冴えとしたデリダ論とのこと。マルタンはドゥルーズ論とフェルメール論が訳されている。確かに余計な重装備を洗い流したような論考の名手

2014-03-01 11:55:42
nibuya @cbfn

「ユダヤの或る文献によればゲヘナ−地獄は地上の60倍の広さであり、別説では無辺際だとも言う。ゲヘナは当初三百万人収容上限に作られたが、当然のことながら新来者は途切れようがなく、ゲヘナは日々無際限に膨脹して行かざるを得ないからである」。

2014-03-01 12:43:09
nibuya @cbfn

まったくどうでもいいことですが、僕は世代的に?、自分で作曲しないシンガーにほぼか全くか、興味が持てないという偏向があります。端的に偏向であって、正当化する理由はありません。さらにシンガー、ロッカーとは書けても「アーチスト」には違和感がある・・・のも偏向に過ぎません。

2014-03-01 15:26:33
nibuya @cbfn

周知のようにユダヤ−イスラム−キリスト教では個体は死後、最終審判=世界終末の日まで「死後の世界」で待機する。その待機の時間はどうなるか、その期間について初期教父は殆ど問題にしない。「何故ならオリゲネスをはじめ、彼らは世界終末が”すぐに来る”と考えていたからである」。

2014-03-02 14:08:36
nibuya @cbfn

つまらない私事。数年前からいわゆる「花粉症」に感応するようになってしまい、この季節に成ると陥る憂鬱沈没がそのためであると自己診断。ともかくこの季節に成るとレムの奇妙な探偵小説『枯草熱』を思い出す。言うまでもなく「枯草熱」は一種の花粉症。

2014-03-03 11:18:38
nibuya @cbfn

ぼんやり読んでいる推理小説の舞台がグラストンベリー。ケルトの謎の島アヴァロンがあるともされる土地、荒寥とした神秘感の土地という勝手なイメージがあって、アヴァロンと言えばロキシー・ミュージック・・・はともかくポウイスの魁偉な大長篇『グラストンベリー・ロマンス』を読む時間が欲しい・・

2014-03-05 05:55:12
nibuya @cbfn

・・・僕の持っているモンテーニュは関根秀雄さんの戦前の古い古い全訳本で、「わしは〜のやうに思つてをつた」みたいな訳文で以前は嫌だったが今はむしろモンテーニュの口調はこれでいいんじゃないかと感じる。少なくとも「私は〜と考えるのだ」とかよりは。それに変色した大判のザラ紙感もいい。

2014-03-05 11:57:51
nibuya @cbfn

イギリスのウサギは十一世紀頃にノルマン人が動物性タンパクとして持ち込んだという話、ならばピーターラビットは大陸系か、正確に調べること。英国系のウサギは乱暴で活発に遊ぶ感じがする。

2014-03-06 09:37:43
nibuya @cbfn

アリアナ・フランクリンさんのヘンリー二世治下を舞台にした推理小説、アデリア三部作速攻読み。第二巻は概略読み。まあ歴史知識は基本を押さえて正確でエンターテイメントとして上質か。しかし読み終わった後の希薄感・・・は僕の問題だとしておく。第一巻の可愛い犬「お守り」の扱いが気にくわない!

2014-03-06 17:53:27
nibuya @cbfn

エーコ『薔薇の名』の大ヒット以降量産されるようになった「歴史衒学推理小説」、エーコはともかくあらかた僕は失望。評判になった『ダヴィンチコード』はウンザリでしたし、他もあらかた・・・。第一どれもこれも無駄に長い!

2014-03-06 18:00:27
nibuya @cbfn

或る意味窮地にあるのに朝から意味もなくベケットの『名付け得ぬもの』の冒頭十ページくらいを仏語から訳したりしている! ベケットの難解というより妙に下世話に切迫した文章は、どうもこの人がついに「二流作家」だったと感じさせるが、でもこの閉所恐怖症の不気味さは大好きだ・・・

2014-03-10 23:36:28
nibuya @cbfn

二流の」などと書くとまた誤解されるか。ベケットのモロイに始まる三部作は二十世紀の一番好きな小説連作の一つで、今までの邦訳も充分労作ですがそろそろ誰かが三部作揃いで新訳をしてくれるといいかな、いろんな意味で。

2014-03-10 23:54:43
nibuya @cbfn

近所の雑貨屋では『カーマ・カメレオン』がエンドレス、昔歩いたブレジネフ時代のモスクワではボウイの『スターマン』が流れイスタンブールのバザールではスージー・クワトロの『can the can』、カルカッタではブライアン・フェリー・・・別に異様じゃないが変に悩ましい気分になる。

2014-03-13 00:15:38
nibuya @cbfn

気取りではなく本気で言うのだが実感として自分は胎内からではなく不意に街角から「生まれた」ような気が昔からしていて、だから不意に街角を曲がったとたんに消えるんじゃないかと思うことがある。これは「実存的に」間違っていない予感がある????

2014-03-13 00:22:58
nibuya @cbfn

前も言いましたが詐欺師のテーマというにがあって、ナポレオン三世?やメーヘレンはともかく、メルヴィルもマンもコクトーも結講な詐欺師小説を書いていて・・・・

2014-03-13 00:34:50
nibuya @cbfn

土曜日はリオタールの『なぜ哲学するのか?』の訳者松葉祥一さんと長田の映画資料館で座談講演。相変わらず僕は駄弁で台無しにしてしまう。いつもながらこじんまり集まりで、相変わらず復興中という感じの長田は好きだ。昔の卒業生とか来てくれて感謝。夜はバイクは未だ寒い。阪神高速を警戒して走る。

2014-03-16 11:47:43
nibuya @cbfn

警戒・・・と言うのは最近阪神高速の吹田あたりで逆走事故があったからで、逆走車はだいたいが左側通行のつもりで追い越し車線を逆走して来るから・・・まあ、何度も起こる事故じゃないけれど、噂では吹田あたりは逆走が何故か多いと聞いたことがあるんで・・・

2014-03-16 11:55:14
nibuya @cbfn

鈴木茂『砂の女』なんかを久しぶりに聞くと、ああ自分はこの音の世代だったという気分になりもするのですが(福生系の匂いですね)しかし、聞いているうちにヒステリーを起こしそうになるので多分、買いそろえはしません。

2014-03-17 02:46:46
nibuya @cbfn

今日は締め切りでドタバタで原稿を一本書く。書く予定のことは膨大にあった筈がとても処理出来ず、たぶん意味不明のごたつき。駄目ですね。しかし本気で言うのですがバルテュスはすごくいい。女の子の絵はまあ結構ですんで、『ゴッテロン渓谷』とかですね。

2014-03-17 02:50:08
nibuya @cbfn

「全ての者が詩人となる日を待ち望む」と言ったのはアンドレ・ブルトンですがリオタールの『なぜ哲学するのか?』も要は「全ての者が哲学する者となることを待ち望む」ということで、特定の哲学者なんてどうでもいいことの筈です。

2014-03-17 02:56:48
nibuya @cbfn

クロード・ロワのバルテュス論に皮肉を込めて引用される「とある哲学者」の論があって名前の指定がなく怪しいなと思って勘で調べたらガタリ。ガタリと言う人、ほんとに尊敬していますが、クルミ一個割るにも起重機を持って来そうなこの頓珍漢はなんなだろうかと微苦笑しそうになる・・・

2014-03-17 03:16:57
nibuya @cbfn

奥様が亡くなられて暫く音楽がまったく聴けなくなったと吉田秀和さんが書いていてしかし何故かバッハだけは聴けた、と。バッハがいなければ地球上に流された全涙で何もかも許せなくなると書いたのはシオラン。たしかにバッハにはそうした不思議さがある。大作曲家というよりも何か知れない奇跡の機械。

2014-03-17 03:27:29
nibuya @cbfn

金井美恵子さんのエッセイ集全四巻の最後『映画論集』が遂に出るようです。何か知れず茫然とした気分になります・・・。

2014-03-18 01:46:59
nibuya @cbfn

ああそう言えばという言い方もなんですが、大西巨人さんが亡くなった。妙な俗っぽさがむしろいい感じに弾けた作家・・・エッセイは好きで大部分読んで・・・

2014-03-18 02:19:20
1 ・・ 4 次へ