#日刊小説 まとめ 7&8週目

0
りんねさん @tmn15679

87:それから一行は別の故買屋に行って、3個の懐中時計を回収したが、いくつかを好事家の紳士(の使用人)が購入していったという話を聞いた。 シエルは店主に金貨を握らせ、その住所を聞くとともに今後、人に話す時、時計はファントムハイヴ伯爵が買ったと伝えるようにと依頼した。 #日刊小説

2014-09-25 10:52:22
りんねさん @tmn15679

ということで木曜日分の #日刊小説 は12ポストでした

2014-09-25 11:00:35
りんねさん @tmn15679

あ、すいません #日刊小説 仕事の締め切りが迫ってるので仕事のほうであと6千文字くらい書き終わったら今日の夕方頃にやります(汗)

2014-09-27 04:17:57
りんねさん @tmn15679

おはようございます 結局昨日も #日刊小説 書けなかったので今日は日曜日ですが朝ごはん食べたら金曜日分を書いてしまいます

2014-09-28 07:07:26
りんねさん @tmn15679

88:そういえば、ホームズ様が浮浪児を調査に使っていたわね。それに、私がメタトロン様と契約を交わした際の対価は弱者の救済を行うことだったわ…… 翌日、ベッドで目を覚ましたエスティは時計の針がさらに進んでいることを確認して憂鬱な気分になりつつ、そんなことを考えていた。 #日刊小説

2014-09-28 07:22:20
りんねさん @tmn15679

89:エスティはベッドで伸びをすると、寝間着のまま寝室を出て、アーリーモーニングティーと朝食の準備をしているコッペリアにおはよう、と挨拶をした。 オハヨウゴザイマス、御嬢様。 コッペリアは作業の手を止めて、挨拶を返してくる。 コッペリア、先に着替えを手伝ってくれる? #日刊小説

2014-09-28 07:25:24
りんねさん @tmn15679

90:少しワトソン先生にお話したいことがあるの。だから、その紅茶と朝ごはんは、後でホームズ様のところに持って着て頂戴。 畏マリマシタ。 着替えを手伝ってもらいながら、エスティは指示を出す。そして、軽くクッキーだけを食べ、お茶で喉を潤してから、ワトソンの部屋に向かった。 #日刊小説

2014-09-28 07:33:35
りんねさん @tmn15679

91:この日、ワトソンは朝早く起きて何やら読書をしていた。 おはようございます、先生。 ん、ああ、レディ・エスティじゃないか。どうしたんだね? ホームズならば、御存知の通り留守にしているが? いえ、本日は先生にご相談がありまして…… ワトソンは、珍しそうな表情をした。 #日刊小説

2014-09-28 07:36:09
りんねさん @tmn15679

92:そしてエスティは話す。救貧院のこと、メタトロンの契約の対価。懐中時計の回収が思うように行かないこと、そしてシエルが、伯爵家の名前で時計を購入したことを広めるように故買屋に言ったこと…… それらを聞いたワトソンは、少し考えこんでから話し始めた。 #日刊小説

2014-09-28 07:40:07
りんねさん @tmn15679

93:まずエスティ、君にはレナード伯爵や女王陛下といった、心強い後ろ盾がある。救貧院の件に関しては、そちらの筋に相談してみるのがいいだろう。それと、もし子供たちに施しを与えるとしてだが、医者の視点で言わせてもらうなら良い食事と医薬品、これに勝るものはない。 #日刊小説

2014-09-28 07:42:55
りんねさん @tmn15679

94:僕が軍医として従軍していたのは君も知っているかもしれないが、前線の兵士は例えば金銭を与えたとするとそれを食事ではなく余計なことに使ってしまう。救貧院にしても、着服されてしまうかもしれない。その点食べ物の現物を与えると、それだけでまず兵士のやる気が変わる。 #日刊小説

2014-09-28 07:45:06
りんねさん @tmn15679

95:現地の食べ物や保存食ばかりのところに補給が届いて肉や野菜がたっぷりはいったスープと、混ざり物なしの小麦で作った焼きたてのパン。この二つだけでも兵士のやる気は見違えるように変わったもんだ。 それと伯爵家のことだな。たしかに今回はホームズでは相談に乗れないな。 #日刊小説

2014-09-28 07:48:34
りんねさん @tmn15679

96:ホームズはとても頭がいい男だし、事犯罪捜査の分野に関連する知識に限って言えば知らないことなどないと言っても過言ではない。ところが、だ。ホームズは地動説も知らなかったし、私が説明したところで「知る必要はない、自分にとっては無駄な知識だ」とまで言い切ったのだ。 #日刊小説

2014-09-28 07:50:16
りんねさん @tmn15679

97:ホームズ様らしいですわね。 ホームズを持ち上げつつケチを付ける、ワトソンというホームズにとって最高の相棒の言動に、エスティは思わず笑みを浮かべてしまう。 他にも色々と一般常識がかけているきらいがあるからね。ま、向き不向きというものさ。さて、話を戻そうか。 #日刊小説

2014-09-28 07:52:17
りんねさん @tmn15679

98:伯爵に相談する必要もあるだろうが、まずは新聞に広告を出して懐中時計を伯爵家が広く買い集めることが一つ。それと、ロンドンには至る所に情報屋という種類の商売人がいると以前聞いたことがある。彼らは情報を集めて売るのが仕事だが、逆に、売れそうな情報は買う時もある。 #日刊小説

2014-09-28 07:55:10
りんねさん @tmn15679

99:そして、労働者たちは君も体験したとおりパブに集まる。そこではいろんなうわさ話が流れている。だから、伯爵家に懐中時計を高く買われた……それこそ君が言ったように50ポンドという彼らの年収に等しい金額で、だ。まあ、こんなところかな。 おっと、コッペリア、おはよう。 #日刊小説

2014-09-28 07:58:42
りんねさん @tmn15679

00:見るとちょうどコッペリアがお茶や食事を運んできたところだった。 これは助かった。実は徹夜をしていて空腹でね。ハドスン夫人を起こして食事を頼むのも忍びなかったし、実にありがたい。 こうして食事が始まり、落ち着いたところでエスティはフォンでシエルに連絡を入れた。 #日刊小説

2014-09-28 08:03:06
りんねさん @tmn15679

ということでちょうどナンバリングが切り替わったところで13ポストで 7週目の #日刊小説 はおしまいになります。 が、予定がキャンセルになって暇になってしまったので、何かしたいなあw

2014-09-28 08:04:57
りんねさん @tmn15679

日なたぼっこからの華麗なる寝落ちをしてスッキリしたので、月曜日分の #日刊小説 はじめます

2014-09-29 17:02:21
りんねさん @tmn15679

01:エスティがシエルにフォンで連絡を入れ、シエルの命令でセバスチャンが大神に連絡を入れた結果、本日の集合場所はファントムハイヴ伯爵家のロンドンにある別邸ということになった。 別邸とはいえ貴族の屋敷。エスティは多少着飾って、コッペリアとともに二頭立ての馬車で訪問する。 #日刊小説

2014-09-29 17:44:03
りんねさん @tmn15679

02:そこは執事の手による手入れが行き届いた、名門の別邸らしい立派な邸宅で、エスティには在りし日の自分の社交界での姿を思い出させた。 ドアノッカーを叩くと執事のセバスチャンに案内され、エスティは邸内へと入る。そこには既に大神も到着しており、お茶を楽しんでいた。 #日刊小説

2014-09-29 17:46:55
りんねさん @tmn15679

03:ひと通り挨拶を済ませたあと、エスティはワトソンから聞いた話を、改めて一同の前でしてみせる。 ふむ――これは面白いゲームになりそうですね、レディ。 シエルはそう言って、懐から二つの懐中時計を取り出した。世界の歪みを見るためのものと、銀の車輪の意匠のもの。 #日刊小説

2014-09-29 17:49:55
りんねさん @tmn15679

04:覚えていますか、レディ、そしてミスタ大神? 女王陛下は我らにこの懐中時計を破壊するようにとおっしゃった。先日手に入れた懐中時計をこうして預かっておりますので、ここで一つ破壊をしてみようと思います。 皆さんは、世界の歪みを視る方の時計を見ておいてください。 #日刊小説

2014-09-29 17:53:12
りんねさん @tmn15679

05:一行が契約の際に受け取った懐中時計を注視していると、シエルは銀の車輪の懐中時計を投げ出し、それに向かって拳銃を撃ちはなった。 縦断によってその懐中時計が破壊された瞬間、世界の歪みがほんの5~6分程度だが、確実に解消された。 ご覧のとおりです、レディ・エスティ。 #日刊小説

2014-09-29 17:55:43
りんねさん @tmn15679

06:つまりこれは、我々と『銀の車輪』のどちらがより多く、そしてより早くこの懐中時計を集めるかというゲームです。そして、僕はゲームでは絶対に負けない。そうだな、セバスチャン? はい、ご主人様(イエス・マイロード) 執事の同意を受け、シエルは言葉を続ける。#日刊小説

2014-09-29 17:58:31