ハイデガーシンポ 『存在と時間』その翻訳を巡って聴講録

 個人的には英米なので、ハイデガーは門外漢だが、素読に対する換言でテストする現代文教育では、ハイデガーから翻案された思想表現が極めて肝要。  そこで今年は『存在と時間』の少なくとも5つの和訳文(辻村、細谷、桑木、熊野、高田)を比較対照していたのだが、高田珠樹訳(作品社)が、従来訳にはない、明らかに文意を汲んだ素直な日本語訳文となっていて、日本のハイデガー受容の新たな歴史を感じさせた。  ちょうど読み込んでいた『存在の解釈学』の斎藤元基氏、池田喬氏と、訳者の高田珠樹氏がシンポをされるということで聴講。  あえて一文で要約すると、〈ハイデガーにより《換言》させられた翻訳〉といった内容であった。実況ツイートをはじめ、関連ツイートをまとめておく。 続きを読む
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

シュラエルマッハーの問いについてハイデガー新訳者の高田さんにききたいところでもある。 pic.twitter.com/OJpQrNJPJ6

2014-11-24 17:55:30
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ジョンサリスの論点は、気になるという新訳を提出した高田さんが、説明されていた論点なのではないか。

2014-11-24 17:58:34
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーにとって意味訳ではない逐語訳とは、ラテン語を介さない訳ということになる~。 pic.twitter.com/XRVisTznF5

2014-11-24 18:01:53
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

和訳をこの翻訳の哲学の観点から評価する時に重要なのは概念対への着目である。下に行くほど、意味訳で解釈学が介在して、ハイデガーが遂行する形式的告示が損なわれる和訳になるのではないか。 pic.twitter.com/QaAy4qWe9g

2014-11-24 18:09:07
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

池田喬さんの質問に、直訳か意訳かと言われると、意外に素直な気持ちで訳している、と高田さん。 pic.twitter.com/pXNqEVsvyc

2014-11-24 18:13:41
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガー自身が訳語の試行錯誤をしているので、あるところまでなされる逐語訳が、破綻する場合、工夫させられる。ハイデガーは単語志向だが、文章のレベルではつねに引き受けなければならない。

2014-11-24 18:16:15
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

高田訳での対語、手近と手許だが、ハイデガー自身が間違えて使っている箇所すらあるが、それがどういうことかを汲むのが意訳で、ハイデガー自身がその微妙なことを言いたかったはずである。 pic.twitter.com/sg5GJIVerC

2014-11-24 18:20:14
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

最後の斎藤元紀さんの翻訳の解釈学のセッションへ。たしかに高田訳は、院生と原文を読んでいても傍に置いているが、日本語としてイメージがわきやすい。 pic.twitter.com/4b740WXxxX

2014-11-24 18:33:09
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

高田さんが訳出してるナトルプ報告自体、ハイデガー自身の翻訳への言及がみられる。アリストテレスに誘発されている~ pic.twitter.com/6IoctwFsbP

2014-11-24 18:36:23
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

和訳が多いのは解釈学の濃密さだ。訳者後書きや巻末解説も、当初は解釈学によってフッサール現象学にカツをいれただったのが、ある時点以降は解釈学批判として解説している。 pic.twitter.com/pPYmMVYn3B

2014-11-24 18:41:45
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーのフライブルク時代、翻訳の解釈学。 pic.twitter.com/aKmIHvb6VF

2014-11-24 18:43:25
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーがフライブルク時代、翻訳は解釈でありそれは直感というが、ナトルプ報告でそれへの反省をアリストテレスに即してやっている~。 pic.twitter.com/nn7bcvMK3g

2014-11-24 18:46:16
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

その上で、なんのために翻訳するのか、翻訳の意図を明確化するよ、といっている。 pic.twitter.com/Cjx6b2OAsa

2014-11-24 18:48:01
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ライプニッツの逐語訳が多義性だらけになり造語のようになることを通じて、逐語訳を批判。 pic.twitter.com/in6i0kVqUo

2014-11-24 18:50:42
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

数学とは異なる厳密さ、という直観が問題にされた。 pic.twitter.com/t9Xb1wRNPv

2014-11-24 18:52:33
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そこで問題なるのがパラフレーズ、つまり言い換えとは何かというハイデガー的な問題。ハイデガーからすれば事柄そのものだが、翻訳には決定訳がありえないから、という。 pic.twitter.com/tmmTcRg9cF

2014-11-24 18:55:07
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーは下手な翻訳者だといわれたがだから文法なんて~ pic.twitter.com/UrAnhEbEoN

2014-11-24 18:57:16
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

初期はハイデガーは文法などない、事柄しかない、といっていたが、存在と時間ではついに言葉もない、というにいたっている。 pic.twitter.com/zIUuwNIF0D

2014-11-24 19:04:09
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

斎藤氏の高田氏への質問。存在相上は前半やったので、投射という新訳語。 pic.twitter.com/9HC94eU52E

2014-11-24 19:06:25
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

斎藤氏の高田氏への質問その二。日本語がハイデガーをパラフレーズ=言い換えるとは。 pic.twitter.com/o5mrK8ycrw

2014-11-24 19:11:38
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

テンポラリテート以上に、急に頽落と怒られるような書き方になったのは、存在と時間では言語論が中途半端になったのだろう。語りから頽落になるのは言語を語るところを見失ったのだろう。高田

2014-11-24 19:24:05
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

もっと言語論にしようとして、語りからいきなり頽落にワープした。そのあたりで和訳に従来は動揺が生じたのではないか。高田

2014-11-24 19:25:33
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーは田舎者と常に自覚して、哲学ではつかわない日時的な平易な言い方で異化作用と緊張を生んでいるが、それを日本語で従来の哲学的な言い方に戻す必要はないのではないか。高田

2014-11-24 19:31:00
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

時間押しまくりだが、全体討議へ。生まれたのはなぜか、自分で選べないこと、という事柄が、高田訳では平易になっていると質問者。 pic.twitter.com/0vZc5k8Szg

2014-11-24 19:34:18
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