【三国志】曹魏における四征将軍と車騎将軍の儀制と都督制度の関連

松浦　桀 @HAMLABI3594

小尾論文 魚豢曰,魏世車騎為都督,儀與四征同,若不為都督,雖持節屬四征者,與前後左右雜號將軍同,…………晉宋車騎衞不復為四征所督也, とあり,車騎将軍は征東,征西などの四征将軍より上位にあっても,都督になった場合,その儀制は四征同じであり,（つづく）

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小尾論文つづき 都督でない場合は,持節であっても,四征将軍に統属している者は,四征将軍より下位の将軍と同じであると言っているのを考慮すれば,「四征」将軍が方面の都督州諸軍事と密接に結びついていることは否定できない。しかしながら（以下略）

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竹園論文 魚豢曰、魏世、驃騎為都督、儀與四征同、若不為都督、雖持節屬四征者、與前後左右雜號將軍同、其或散還從文官之例、則位次三司、晉宋、車騎・衞不復為四征所督也、 と。（つづく）

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竹園論文（つづき） 魏世、驃騎の都督を任ずるものはその儀制四征に同じく、さもなくば持節するとも前後左右将軍と同様四征に統属する、という。通典「魏官置九品」によれば、四征・鎮と驃騎・車騎は同に第二品である。（つづく）

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竹園論文（つづき） 衞及び前後左右に関する記事を欠くが、漢・晋・宋制より、洪飴孫の指摘する如く、衞は第二品、後四者は第三品であったと推測される。管見の及ぶところ、鎮西が前将軍を統督する例をみるが（鐘会伝）、驃騎・車騎・衞等に関するそれは見えない。（つづく）

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竹園論文（つづき） 一方例えば、征東及ぶ征西から車騎に、或は征南大から驃騎、征東大から衞に、それぞれ栄遷しかつ従来通り都督を任ずる例をみる。驃騎・車騎・衞という班次であるが、これらが四征・鎮に上格であることを示唆する。とすれば、（つづく）

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竹園論文（つづき） とすれば、沈約所引魚豢説は、魏における四征［・鎮］が一方では班嗣を超える特殊な将軍官とされていたことを伝える訳である。（おわり）

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越智論文 魚豢曰、驃騎為都督、儀與四征同。若不為都督、雖持節、屬四征者、與前後左右雜號將軍同。其或散、還從文官之例。則位次三司。 とあり（以下、前記事という。）続いて、 晉宋車騎衞不復為四征所督也。 とある（以下、後記事という。） （つづく）

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越智論文（つづき） 驃騎将軍、車騎将軍、衞将軍は、前記事と後記事とにおいて互文をなしている。前記事は概括的に魏一代のことについて述べているとすべきである。なお、晋宋時代その官の位次は驃騎将軍、車騎将軍、衞将軍となり、何れも第二品官である。（つづく）

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やっぱりつづかない

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山口論文 魚豢曰「魏世車騎為都督、儀與四征同。若不為都督、雖持節屬四征者、與前後左右雜號將軍同。其或散還從文官之例、則位次三司。」晉・宋車騎・衞不復為四征所督也。 （つづく）

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山口論文（つづき） 魚豢曰く「魏世、車騎都督と爲らば、儀は四征と同じ。若し都督と爲らざれば、持節と雖も四征に屬するは、前後左右雜號將軍と同じ。其れ或いは散なれば還た文官之例に從い、則ち位は三司に次ぐ。」と。晉・宋の車騎・衞は復た四征の督する所とは爲らざるなり。 （つづく）

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山口論文（つづき） この「四征」とは、実質的に都督を指す。将軍号そのものの序列から言えば、車騎の方が「四征」より上位であるのは言うまでもない。しかし、都督とならなければ、たとえ持節・車騎将軍であっても「四征」ーー即ち都督ーーに属することになるのである。 （つづく）

松浦　桀 @HAMLABI3594

山口論文（つづき） もっとも実際には、車騎将軍が「四征将軍・都督」に統属していた実例はない。ここで述べているのは、おそらく都督制成立当初の理念であろう。 （おわり）

松浦　桀 @HAMLABI3594

「前後左右雜號將軍同」 単純に考えて前将軍や左将軍が雑号将軍と儀が同じであるわけがないので、この文章の主語は儀ではないのだから、従来の解釈が妥当だと思う。

松浦　桀 @HAMLABI3594

『晋書』輿服志 軺車古之時軍車也。一馬曰軺車二馬曰軺傳。漢世貴輜軿而賤軺車魏晉重軺車而賤輜軿。三品將軍以上尚書令軺車黑耳有後戶僕射但有後戶無耳並皁輪。尚書及四品將軍則無後戶漆轂輪。其中書監令如僕射侍中黃門散騎初拜及謁陵廟亦得乘之。

松浦　桀 @HAMLABI3594

森本淳「曹魏における刺史と将軍」2006 三品将軍と第四品官の将軍には儀礼上でも明確な格差が設けられていた。（以下略） とある。前後左右将軍は第三品、雑号は第五品（だったかな）