山本七平botまとめ/【日本のこれまでを支えたものは何だったのか⑥】徳川時代の年功序列制(丁稚、手代、番頭、大番頭、宿這入り、暖簾分け)/中小企業の年功序列制は徳川時代に完成していた

山本七平『日本資本主義の精神~なぜ、一生懸命働くのか』/第一章 日本の伝統と日本の資本主義/日本のこれまでを支えたものは何だったのか/徳川時代の年功序列制/29頁以降より抜粋引用。
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山本七平bot @yamamoto7hei

⑨前述のHさんなどは、完全に独立して自分が下請け企業をもつという状態になっても、かつての親企業から仕事を依頼されれば、どんなに無理をしても、優先的にそれを引き受けた。 それを生涯つづけていた。

2015-07-04 17:09:03
山本七平bot @yamamoto7hei

⑩こうなると、親、子、孫企業群と、その下にまたその下請けという「投げ」の渡り職人がいるという形になるわけで、それがそのままその企業群内の序列になる。 いわば、ここでも「年」と「業績」が序列に転化し、一種の年功序列制になっているのである。

2015-07-04 17:38:54
山本七平bot @yamamoto7hei

⑪そして、このシステムは、徳川時代に完成していたもので、決して、明治維新の「西欧資本主義」の導入ではじまったものではない。 したがって、この行き方は、伝統的な日本の社会構造に深く関わっているのである。

2015-07-04 18:09:04