「ナポレオン３世」と「フランス第二帝政」に関する再評価について。

久経 @hisatune3

ですが「フランス２月革命」の革命の勃発と「フランス第二共和政」の発足に対してルイ・ナポレオンは徹底的に慎重策を取ります。すなわち「与野党の政党政治と全ての政敵がフランス国内の『政治的大混乱』で政敵が総崩れになって、帝政への哀愁の空気が出て来てから」に行動を起こす事を決意します。

久経 @hisatune3

現代の戦後日本における近代日本政治史で例えて言うと「自由民主党・公明党・民主党・日本共産党・社会民主党・維新・生活・無所属の政党政治のライバルと政敵の『政治的混乱』による共倒れの後に満を持して選挙戦に出馬する」様なものだとそう思って頂ければ結構です。

久経 @hisatune3

ルイ・ナポレオンの予想は大当たりします。フランスの政局における「政治的混乱」は与野党の政党政治は共に双方の足を引っ張り合い、王党派・共和主義者、革命家、政党政治家など、フランスの政界の各陣営が足を引っ張り合い、自滅してしまいます。

久経 @hisatune3

政権が乱立し、大統領や首相が内閣総辞職するのが連発され、誰も政界におけるヘゲモニーを握る事が出来ません。さらには弱体化した政治体制における政治権力の為、辣腕を振るう事が出来ない政治情勢です。フランス人の政治への不平不満は高まります。

久経 @hisatune3

しかも「フランス第二共和政」においては大統領の権限など、政治権力が弱体化し、仮に誰かがフランス大統領になっても、強力な政治的なリーダーシップを発揮する事も、きちんとした政策内容の政策の実行もそう簡単にはし難い、難儀なシロモノになってしまいました。

久経 @hisatune3

そんな中、フランス第二共和政における極度の政治的混乱と、フランスの各政治勢力が共倒れになりつつある中、遂にルイ・ナポレオンは祖国フランスへの帰国を決意します。

久経 @hisatune3

そして「フランスの選挙戦」へと出馬します。しかし「終身刑」の件はやっぱり「前王朝の仕業の為、ノーカン」なのでしょうか？（ｗ　いずれにせよ「終身刑の件」は不問とされ、ルイ・ナポレオンはフランスの中央議会への選挙戦へと出馬し、可能な限り合法的に代議士となります。

久経 @hisatune3

ルイ・ナポレオンはまずはフランス国内の共和主義者、革命家をくれぐれも刺激させない様に徹底的に意図的に穏便に事を済ませます。あまりにも「穏健派」のフリが上手かった為、フランスの政党や政治家達からも「御しやすい神輿」として、「傀儡」として遂に担ぎ出されます。

久経 @hisatune3

ルイ・ナポレオンは遂に「フランス大統領選挙」へと出馬します。特にその出自を物語る「ナポレオン」・「ナポレオン王家」のその名を知らぬ者はもうフランス国内にはほとんど全く存在しませんでした。ルイ・ナポレオンはフランス国民とパリ市民の大喝采と支持による「フランス大統領」となります。

久経 @hisatune3

フランス第二帝政の大統領になったルイ・ナポレオンは「プランス・プレジダン」（皇子大統領）とまで呼ばれる様になります。表向きは穏健な政策とルイ・ナポレオンを推挙した政党政治の「傀儡」のフリをしつつ、好機到来を待ちます。

久経 @hisatune3

フランス第二共和政での大統領の権限は弱い上に、三期目は諸事情の為、立候補不可能です。このままでは名実共に「傀儡」・「御しやすい神輿」で本当に終わってしまいます。それではルイ・ナポレオンも「帝政復古」を夢見るボナパルティスト達の側近達にも部下達にも物凄く困ります。

久経 @hisatune3

ルイ・ナポレオンは「３度目のクーデター計画」、それも「カウンタークーデター」を決心します。フランス軍上層部の懐柔、フランス警察当局への懐柔、首都パリの警察上層部や、フランス軍将兵達への「飴と鞭」です。さらに入念に前回２回の大失敗の叛乱に関して現実主義的な実務家も登用します。

久経 @hisatune3

かつての「ナポレオン家の親戚筋」や「ナポレオン王家の親戚」、さらには先に述べた様にフランス軍上層部やフランス警察当局への懐柔策は見事、大成功します。カウンタークーデターの「決行日」は「アウステルリッツの日」と決定されました。

久経 @hisatune3

ルイ・ナポレオン大統領は政敵であるフランス中央議会の政党政治家達と、国会議員の身柄の拘束と逮捕、さらには主要施設への武力制圧を早朝に決断します。ルイ・ナポレオンは銀行と愛人達からクーデター資金の軍資金を調達し、「実働部隊」であるフランス警察とフランス軍へと命令を下します。

久経 @hisatune3

いきなりの奇襲だった為、ほとんどのフランス政党政治家達はフランス警察当局や、フランス軍の身柄を拘束され、次々とフランスの大物政治家達も逮捕、拘禁されていきます。途中、パリ市民を扇動した代議士による戦闘と流血もあったものの、基本的には戦略的奇襲であり大成功でした。

久経 @hisatune3

次はボナパルティスト達の悲願達成である「帝政復古」・「ナポレオン王家再興」であります。これはボナパルティストの側近であるド・ペルシニーがフランス国民に対して徹底的なまでに「帝政復古の為の心理戦・宣伝戦・宣撫工作・プロパガンダ」を大規模に実行します。

久経 @hisatune3

最初はフランス革命や２月革命などで「ブルボン家」や「オルレアン朝」が革命に打倒された経緯や、フランス国内における共和主義者や革命家に対して「政治的配慮」を示し、ルイ・ナポレオンは最初は徹底的なまでに慎重策を取ります。

久経 @hisatune3

ですが当のルイ・ナポレオン以上の狂信的なまでの熱狂的なまでのド・ペルシニーによるフランス国民に対する「ナポレオン家再興の心理戦・宣伝戦・宣撫工作・プロパガンダ」は大成功します。ルイ・ナポレオン大統領がフランス国内を「行幸」・「巡幸」する度にフランス人の間から歓声が沸き起こります。

久経 @hisatune3

「皇帝万歳！」・「皇帝陛下万歳！」・「帝国万歳！」・「帝政万歳！」などのフランス国民の民衆達の歓呼の声であります。最初は慎重な言動をしていたルイ・ナポレオンは「新憲法の制定」とさらに「フランス帝国皇帝即位へのフランス国民の国民投票」を遂には決断します。

久経 @hisatune3

そしてフランス国民での選挙戦の選挙結果はもう圧倒的な選挙結果でした。約７８２万票の賛成票、約２５万票の反対票、約２００万票の棄権によって、それも「国民投票」で「世襲の君主制」・「専制政治を行う専制君主」・「絶対君主制の君主の皇帝」への即位と戴冠式が決定的な物となりました。

久経 @hisatune3

ルイ・ナポレオンは演説します。「帝国とは『平和』だ」と。さらには国会においては宣誓し、公式に宣言します。「帝政復古」と「ナポレオン王家の再興」と「フランス国家の再建」を果たすべく、フランス国民に演説し、圧倒的な支持率の下、ルイ・ナポレオンはついに、「ナポレオン３世」となります。

久経 @hisatune3

とあるヨーロッパの歴史家は「ナポレオン３世」と「フランス第二帝政」をこう表しております。「ヨーロッパで唯一、民主主義という名の下における専制君主」と、・・・・・。

久経 @hisatune3

「ルイ・ナポレオン」から公式に、それも名実共に「ナポレオン３世」・「フランス第二帝政」・「帝政復古」・「ナポレオン王家再興」・「フランス帝国の再建」を強く推進するナポレオン３世は政治的才能は内政リアルチートだったらしく、経済政策や金融政策で大成功を収めます。

久経 @hisatune3

ナポレオン３世は叔父のナポレオン・ボナパルトが「軍事的才能」と「政治的手腕」の持ち主であるならば、甥であるナポレオン３世は内政における「経済学」や「金融」・「計画都市」や「産業化」・「近代化」など内政における皮膚感覚の政治的センス・政治的手腕・政治的才能の持ち主でした。

久経 @hisatune3

まずは政治的空白と政治的混乱で没落し、衰亡しかけたフランス経済を経済政策により見事、フランス経済の経済の再建とフランス経済の経済成長を経済政策により強く推進します。さらには金融政策によりフランス国家を「世界第二の経済大国フランス」の地位まで押し上げて行きます。