【楽しいプロブレム001】古い雑誌のバックナンバーなどから、楽しくてセンスのいい作品をご紹介する企画。まずはこれから。Circeとは、取られた駒が指し始めの原位置に復活するというルール。フェアリー駒はその筋の最上段に復活します。 pic.twitter.com/PAnIjLQs2y
2015-08-24 19:44:32@propara 【楽しいプロブレム001】正解:1.Rh6 Gd3 2.e2+ Kxe2[+bPe7] 3.Bf6 Gf1 4.gxf1=S[+wGf8] Kxf1[+bSg8]#。最終形で、Sが生き埋めになっているのがミソ。e7, f6, h6の地点がブロックされています。
2015-08-25 17:02:25@propara こういう駒の逃げ道をすべてselfblockで塞いでしまうというのは、フェアリーでしか実現できないアイデア。Grasshopperの他にも、neutral pieceによる詰め上がりにもよく使われます。
2015-08-25 17:05:29@propara 着手のすべてがこのテーマに関連しているという作り方にもご注目を。プロブレムでは基本的に「遊び手」を嫌います。つまり、使用駒数だけでなく、手数に関してもeconomicalであるべしという姿勢があります。
2015-08-25 17:09:14@propara 作者のFriedrich Chlubnaさんは、モーツアルトをこよなく愛したオーストリアの作家。その感性が活かされたスマートで美しい作風が持ち味で、これからもしばしばここで作品をご紹介することになると思います。
2015-08-25 17:11:34【楽しいプロブレム002】それでは本日の出題を。誰でも解けるはずのやさしい問題。ノーヒントでどうぞ。 pic.twitter.com/FM6796btlN
2015-08-25 17:14:53@propara 【楽しいプロブレム002】正解:1.b1=R Qe3 2.Rb4 Rc5#; 1.b1=B Rb5 2.Bd3 Qc5#; 1.b1=S Rd5 2.Sc3 Rd4#. RBSの3種成。その程度だったらこれだけの駒数でできるんだよ、という作者の自信。
2015-08-26 18:24:16@propara 鑑賞のポイント。H#2では、黒のポーン1枚による成りは3種が最大。4種成にしようと思うと、白のポーンによる成りを入れるか、H#3にしないと不可能。試しに自分で作ってみてね。
2015-08-26 18:27:31@propara 鑑賞のポイントその2。白の手に重複がない。こういうところも大切です。ポイントその3。白のKを盤面から外して、自分だったらどこに置くか考えてみてください。実は、この作意を成立させるには、h3に置くしかありません(他の升目ではすべて余詰)。
2015-08-26 18:30:43@propara 作者のKricheliは、helpmateの歴史に残る作家の一人。センス抜群で、このコーナーでもしばしば登場することになると思います。このKricheliという名前をご記憶ください。
2015-08-26 18:34:47【楽しいプロブレム003】本日の出題を。もう1局Kricheli を楽しんでください。解は2通り。 pic.twitter.com/hQ8wcCEHWZ
2015-08-26 18:37:24「楽しいプロブレム」は脳に優しいのもさることながら、作家ならこう作る、というところに手がいくので勉強になります。1年は続いて欲しい。
2015-08-27 01:34:44@torus1968 はい、最低999回は続くように、問題番号を001, 002…とふってあります。センスのいい作家のやさしい好作しか取り上げませんので、セレクションはかなり偏ったものになるはず。どの世界でも、筋の良し悪しは歴然としていますから。
2015-08-27 01:57:13@propara 【楽しいプロブレム003】正解:1.Qh1! g4 2.Kh4 Kf4 3.Qh3 Sg6; 1.Qh7! Sg6 2.Kh5 Kf5 3.Qh6 g4# 。
2015-08-27 14:39:02@propara 初手から1.Qh3?とすると、以下1...g4 2.Kh4 Kf4 3.??? Sg6で、3手目に黒が待つ手がなく失敗。同様に、1.Qh6?とすると以下1...Sg6 2.Kh5 Kf5 3.??? g4で、こちらも3手目に黒が待つ手がなく失敗。
2015-08-27 14:42:03@propara 以上の2手段で、黒はtempoを失う必要があります。そこで、1.Qh2?としてみると、次に白は1...g4??と指せずに失敗(Qによるselfcheck)。同じように、1.Qh8+?としてみると、次に白は1...Sg6??と指す暇がなく(check放置)失敗。
2015-08-27 14:45:10@propara 以上の理由から、1.Qh1!および1.Qh7!とするのが正解になります。このtempoを失うというアイデアは、helpmateで作者Kricheliが最も得意としたもの。今後もその実例をご紹介することになると思います。
2015-08-27 14:47:35【楽しいプロブレム004】本日の出題。現役のhelpmate作家で、最も楽しそうに作品を作っているAbduramanovicさんの作品。6手と長い手数ですが、このアイデアを実現するには最小手数だというのがヒント。解は2通り。 pic.twitter.com/nCynqUAGlF
2015-08-27 14:53:18