フーコーの歴史敍述の問題、特に『監獄の誕生』のパノプティコンをめぐって
- livresque2
- 26142
- 4
- 21
- 139
パノプティコン型の監獄は日本にもいくつか建設されて、今でも使われてる施設もあるんだけど、確かに空論感はあるよね
2015-11-01 15:55:22一望監視と言っても、看守の仕事は監視に限られず、懲役の指導から生活指導、教育に更生その他諸々あるしね…
2015-11-01 15:58:42それから思想はあくまで思想であって、パノプティコン型でなければならないという必要性に欠けていたのではないかなとも思う
2015-11-01 16:02:13・人を減らし過ぎると非常時に対応できない。 ・そもそもパノプティコンの発想自体を現実的と思える設計者が少なかった という思い付き
2015-11-01 15:56:53ジェレミー・ベンサムのパノプティコンって実現しなかったんだっけ?実体としての監獄という意味では、一時代において作られ、その後に一対一のように見せかけた一対他の監視カメラができたことで変化した。ただそれは、少数によって多数を支配する、常に監視されているという認識が、
2015-10-31 23:04:34身体的な苦痛を与える、あるいは見せしめ刑で民衆をコントロールしていた状態から、監視されている、他者あるいは社会からの眼差しを常に意識させることによって行動を規範する権力構造、被支配者への権力の内在化、身体化。これって、もしかしてぷーのおうちが解りやすい例なのかも。と今思った。
2015-10-31 23:13:13視る方「意味する方」、視られる方「意味される方」という図式を説明するのにちょうどよいパラノイア的な密度があったから例に使っただけで本当にそれが一般化してたか否かどうでもよかったのだと思う。
2015-10-31 22:37:30サルトルの『嘔吐』の主人公みたいなやつが実際にはいなくても実存主義のムーブメントを具体化するためそういう人間が描かれ、同じような人間像をくり返し思い浮かべる人が後世でてくれば成功というのと同じ。
2015-10-31 22:39:23どうでもいいけど旧網走刑務所ってベンサム型の一種なんでは。 pic.twitter.com/pVQAhVzDs4
2015-10-31 22:42:42ディスプリンて具体的なモノや能力の実現に向けた努力なしに存在しないから観念的に極めた例でディシプリン言い出すこと自体がねじれていて、具体的な建築、絵画、文学に当てはめようとするとその道の妥当な作り方とはなにかというディシプリンを使って案を再構築しないといけないという話になり終わる
2015-10-31 22:49:12@parages 生権力は壮大なフィクションなんです。例えば指紋による管理も地球上の人間全ての指紋が予め登録されていることが前提ですが、そんなことはできるはずがない。パノプティコンも同じではないでしょうか。あらゆる権力同様、生権力も擬制の上に定礎されているということだと思います。
2015-10-31 23:16:58@KazumichiH なるほど、一種のフィクションとして充分に機能すればいいのであって実際に建築されたかどうかはたいして問題ではない、と。フーコーが、パノプティコンをまさにそういう意味で近代社会の権力モデルとして取り出したことが重要だったわけですね。
2015-10-31 23:28:13@KazumichiH 実際、これは説明様式としても本当に広く知られるようになっているようです(いまでは高校の倫理の教科書にも出てきているとか。自分のころは、サルトル、せいぜい構造主義どまりだったけど)。良くも悪くも権力論としてこんなに優れた擬制はないよね。
2015-10-31 23:29:18@parages ただ付け加えれば生権力は「自らをフィクションとは認めないフィクション」だと思うので、建築されたかどうかはたいして問題ではないというより、むしろ建築しようとした(中米などでの試みが有名)けれどできなかったことこそが重要、なのではないでしょうか。
2015-10-31 23:35:11@KazumichiH なるほど、「自らをフィクションとは認めないフィクション」か。納得です。画像検索したら、キューバの廃墟化したパノプティコン監獄が出てくるけど、そちらはそちらで具体的に調べていくと、いろいろ面白い事実が出てきそうですね。
2015-10-31 23:42:35@parages @KazumichiH @lethal_notion @sourd ルドゥのアルケ・スナンの王立製塩所(実在)やそれを発展させた「ショーの理想都市」、それから18世紀後半のオテル・デュー(施療院)建築案などは、パノプティコン的な構造を踏襲していたかと思います。
2015-11-01 00:02:11@parages @KazumichiH @lethal_notion @sourd 日本だと、中野刑務所(取り壊し中の情景を宮本隆司氏が撮影している、『建築の黙示録』所収)がパノプティコン的構造だったかと。しかし、監視の視線の内面化まで実際に行なわれていたかは分かりませんが。
2015-11-01 00:04:42↓私の知ってる範囲だとオテル・デュー移転のポワイエ案(第一案)が確かにパノプティコン構造。しかし科学アカデミーの審査委は、各場所の汚染された空気が中央に集まる構造だからよくないとして、複数の長方形型の建物が並列する「パビリオン型」を要求したという経緯あり(詳細は拙著に記載)
2015-11-08 00:43:09承前)パノプティコン(という名前では呼ばれてなかったけど)が実現しなかった理由はそれぞれの現場の事情によるのだろう。ただ、そういう意識されたレベルの「現場の事情」とは別の何かを直観的に捉えているようなところがフーコーは面白いと思う
2015-11-08 00:45:55