ニセホゥラスさんの「ギロ」の原文箇所。books.google.co.jp/books?id=rIe6F… 左段3行目(ラテン語訳)にEmpusaとGiloとあり、右段1行目(ギリシア語原文)にギリシア文字でEmpūsa(n)とGilōとある。
2015-09-04 18:44:27@toroia 「この母が本当に語ったところによると、出産の時地面から新しい違った甘い香りがしてきた。(彼女によると)それは何といっても(私には信じがたいが)小老女(彼女はエンプサと呼ばれ、他の人たちはギロと呼ぶ)の特徴らしく、新生児を寝室から連れ去り、食べてしまうのだという」
2015-09-04 18:49:54@toroia Karen Hartnup, 'On the Beliefs of the Greeks': Leo Allatios and Popular Orthodoxyにこれが引用されていたので、重訳。「母」は皇后で、上流階級にもギロが信じられていたことを示すという。
2015-09-04 18:51:20東ヨーロッパ
ジフ
#リプできた神話について語る が多少消化不良だったので、まとめて語れるネタで語ってみる。インド=イラン時代の「神」は梵デーヴァ/波ダエーワで、他の印欧語で同語源の単語がいずれも「天」「神」ということでイランのダエーワの「悪魔化」だけが際立っている。でも一つ例外があって、それが
2015-12-18 04:17:28@toroia 古教会スラヴ語のジフ(divъ)で、『イーゴリ軍記』にちょろっと登場する「怪鳥」だとされている。そしてイランで「神」となったボグはスラヴ神話でも「神」を意味することから、イランでの「悪魔化」が、中央アジア西部軽油でスラヴ神話の語彙に影響を与えたのではないかとされる
2015-12-18 04:20:43@toroia 軽油→経由 ただジフはホントに少ししか用例がなく、イランの「悪魔」由来といえるのかという問題はある。また「悪魔化」がザラスシュトラの影響だとすればスラヴまでその影響が伝わっていたということになるが、それならじゃあどの民族・文化経由で?という問題も出てくる。
2015-12-18 04:23:55@toroia ジフを(少し言葉が違う)古教会スラヴ語辞典などで見てみると、「驚異」や「奇跡」といった訳語が出てきて、これだと印欧祖語の「神」「天」に、まあ近いかなあという気がする一方で、イーゴリのジフとは離れていってしまう。
2015-12-18 04:34:37@toroia あっ、「古教会スラヴ語のジフ」は間違いです! 連続ツイートのあとのほうにあるように古教会スラヴ語のジフは意味的には別もので、イーゴリ軍記は古東スラヴ語なので。
2015-12-18 12:29:28スペードの女王
ロシアの学校のフォークロアの「スペードの女王の呼び出し」ってなんだろうと思ってぐぐってみたら、同じ論文の著者が「ロシアの子供の怪談(ストラシルキ)」ってのを書いてて、そこに紹介されてた。src-h.slav.hokudai.ac.jp/publictn/88/88… 「彼女が出てきたら、美しいと言ってはだめ」。
2015-05-22 15:28:46@toroia 本文中でスペードの女王が「妖怪」と表現されているのも面白いけど、注を見ると、石井久美子「スペードの女王の呼び出し方」というのが『現代ロシア文学作品集』第9号に掲載されているとのこと。
2015-05-22 15:29:43メソポタミア
精霊の種類
メソポタミアの怪物や妖怪についての第一人者F.A.M. Wiggermannによると、バビロニア・アッシリアの守護霊の名称は25、悪霊や幽霊などは119ぐらいらしい。ちなみに神様の名称のほうは3000くらい知られている。
2015-08-16 21:18:55ティアマト
W.G. Lambert, 2013, Babylonian creation mythsを少し読む。おととし出た、『エヌマ・エリシュ』の最新校訂版。ティアマトの姿はおそらくラクダか山羊、あるいは「水」だ、と書かれている。
2015-10-29 17:39:36中東イスラーム
地獄の竜蛇
Daneshvariのイスラーム竜本を見たら、地獄で罪人を竜蛇で苦しめるという図はいくつかあったけど、RTしたようなたくさん蛇がついてるやつはなかった。
2015-09-25 01:04:1613世紀ペルシアのスーフィズムの本に、「真理を隠蔽した者は、墓の中で99のティンニーン(9つの頭をもつ蛇)にかじられつづける」とある(W. Chittick, 1992, Faith and Practice of Islam, p. 90)。きもい。
2015-09-25 01:24:51