算数の問題「円周率を3.14とするとき、半径11の円の面積を求めよ」の解を379.94とするのは誤り?
- kisopsy_kun
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@kisopsy_kun ちょっとSFテイストな思考実験で、そのような例を思いついたのです。 人類が現在の一般的なパソコンと同程度の性能を持つCPU・ハードディスクを脳内に組み込み、それを比較的自由自在に利用できる未来を想像してみたいと思います。(続く)
2016-02-23 00:47:50@kisopsy_kun この世界の人間は、計算はCPU任せ、記憶はハードディスク任せです。この空想上の未来において、恐らくベストの概数の処理は、「まあ計算できるところまで計算しよっか。取りあえず100桁くらいでいい?」のような感じになるでしょう。(続く)
2016-02-23 00:48:28@kisopsy_kun 有効数字のようなものを“わざわざ考える”必然がないのです。産出された数字もハードディスクに記録されますし、何ら問題ありません。つまり、「がんがん計算する」が最もエレガントとみなされる時代というわけです。(続く)
2016-02-23 00:49:18@kisopsy_kun ……なんてことが頭の中によぎりまして。思いつきなんで、もしかしたら変な部分があるかもしれませんが、考える材料としてはちょっとおもしろいかなと思ったので、試しにご紹介させていただきました。
2016-02-23 00:49:35@Yosh0092 面白い思考実験ですね!この想定では演算に関わる処理が自動化されて,計算者の主観的な負担が消失していると言えるかもしれません(平たくいえば計算が苦ではなくなる)。教育的には計算練習さえ不要になるかもしれません。ただ,100桁であれどこかで丸める必要はありますね。
2016-02-23 13:06:17@Yosh0092 この思考実験のように,社会情勢の変化を想定して円周率問題を考える社会科学的なアプローチも大事だと思うのですが,あまりこの観点からは議論されてこなかったように思います(まとめのコメント欄で国連たんがちょっとだけ似たような指摘をしています)。
2016-02-23 13:10:29@kisopsy_kun ありがとうございます。同根かなと思うのが、悪名高い「円周率を約3とする」というゆとり教育下の方法です。未だに誤解に基づく汚名をそそげていないですが、本来は状況に応じて概数の扱いを柔軟に選んでいるだけで、なかなかクールな方法なんですよね。
2016-02-23 13:57:21@Yosh0092 そういう点では,(既にコメント欄等で他の方が指摘しているように)円周率を3,3.1,3.14といろいろな桁数で計算させて比較させるというのは有用な教授法かなと思います。それさえ理解できれば以降は一律で円周率をおよそ3として計算させるのもありかもしれません。
2016-02-23 15:40:41この @mkashi 先生のご投稿では、皆様お馴染み「円周率が厳密に3.14である半径11の円」について、 「面積の真の値は380.036350655から380.036350658までのどこかにある」 とご計算いただきましたわ。 twitter.com/mkashi/status/…
2016-02-23 23:18:51@astrophys_tan (1) R∈[199.43358834,199.433588342], (2) 面積∈[380.036350655,380.036350658] 精度保証付き数値計算をしてみました。
2016-02-23 16:37:28精度保証付き計算とも円周率とも全然違うお話なのですけれど、このご投稿から「測定値の不確かさ」についてインスピレーションを頂きましたのでお書き添えしておきますのよ。
2016-02-23 23:19:40物理量の真の値は人類にはわかっていない、ということを認めるところから物理はスタートしますわ。人類は、数直線上の無限に細かい点である1個の値を特定して、物理量の真の値を知ることはできませんのよ。測定値には不確かさがありますわ(このお話は量子論とは関係ありませんのよ)。
2016-02-23 23:20:13物理量を測るとは、物理量のありうる範囲を知ることですのよ。精度よく測るとは、範囲を狭めること、ありうる範囲をより細かく知ることですのよ。
2016-02-23 23:20:31例えば「面積を測ったら有効数字2桁で3.8×10^2 cm^2だった」と書いた場合、 「この測定により、面積の真の値が3.75×10^2 cm^2から3.85×10^2 cm^2までの範囲のどこかにあると我々は突き止めた」 という主張を書いたことになりますわ。
2016-02-23 23:22:24有効数字を使う方法はとても簡単で便利なのですけれど、四捨五入の区切りでしか範囲の上限と下限が表せないという表記法の限界がありますわ。突き止めた範囲をよりきちんと表しますときは、「標準不確かさ」というのを使いますのよ。
2016-02-23 23:22:59お手元の理科年表の基礎物理定数の表をご覧くださいまし。万有引力定数GのCODATA 2014推奨値、カッコ内は下2桁の標準不確かさ、という紹介とともに次の値が載っているはずですわ。 6.67408(31)×10^-11 m^3 kg^-1 s^-2
2016-02-23 23:23:36これじゃない値が載っている理科年表をお使いの方は最新版にお買い替えくださいまし。 amazon.co.jp/dp/462108965X/
2016-02-23 23:23:58これは、Gの数値部分が ・6.67377から6.67439までのどこかである確率が約68.3% ・6.67346から6.67470までのどこかである確率が約95.5% ・6.67315から6.67501までのどこかである確率が約99.7% であると突き止めた、という主張ですわ。
2016-02-23 23:25:09当たり前ですけれど、範囲を広げるほど主張が当たる確率は上がりますのよ。もし100㌫正しい主張をしたいなら「万有引力定数の数値部分の値はマイナス無限大からプラス無限大までのどこかである」ですわ。何も言っていないことになりますけれど。
2016-02-23 23:26:25100㌫正しいことを言うだけなら物理じゃありませんわ。まだ誰も知らない真の値に近づき続ける試み、知性ある限り突き止めていく営みが物理ですのよ。
2016-02-23 23:26:46@astrophys_tan ご承知でしょうしいまさらですが大事なことなので、物理量がある範囲にある確率を突き止めるには多数の測定が可能なことが前提となることを指摘しておきますね。
2016-02-23 23:29:58@kagura_kagami そうですことね。万有引力定数の測定はその要請を満たしますわ。
2016-02-23 23:33:48