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昨日、塾で英語を教えてるとき、複数形の話から「foot」という単語を例に挙げたら、その意味が「分からない」という生徒がいた。学年は中三で、テストでは決して悪い点を取るような生徒ではない。そこで、次のようなことをやってみた。
2018-09-04 09:48:55まず「自分の持っている情報からfootの意味を推測する」をしてみてほしい、と伝えた。すると「フットボールのフットですか?」と言ったので「そうだよ」と返答。それから「ベースボール」は「塁(ベース)」を使う「球技」、「バスケットボール」は「籠(バスケット)」を使う球技だねと伝える。
2018-09-04 09:57:58すると「(footの意味は)蹴る、ですか?」と言うので「おしいけれど、footは名詞だから、動作は表さないんだよ」と言うことを伝える。さらに「フットボールってサッカーのことだよね、主要な球技の中でサッカーの一番の特徴は何だろうね」と、別角度から絞り込める(であろう)情報を追加してみる。
2018-09-04 10:02:50この辺りから「(分かるわけないじゃん…)」という雰囲気が出てきていたのだけれども、それでも「おしいよ、他には何か思いつかないかな?」と促すと「フットワークとかも言いますよね…」と反応したので「そうだね、それはfootとworkの二つの言葉を合わせてできた単語で、workは仕事だね」と返答。
2018-09-04 10:08:46‘さらに「フットワークは『軽い』とか『重い』と言うよね。フットワークが軽いってどんな様子かな。それがfootが仕事をしてるんだとすると、footは何になるかな、フットボールや蹴るという言葉にも関係することだよ」と、もう少しだけ考えてもらう。けれど、最終的に「やっぱり分からない」と言う。
2018-09-04 10:13:47僕はその段階でこれまでの情報で、選べる意味はかなり絞り込まれるのではないかと思っていました。でも、今考えるとそれはすでにfootの意味を知っているからかもしれない。でも同時に僕は「与えられた情報から絞り込むことができない」のかもしれないと思い、少し角度を変えてみました。
2018-09-04 10:23:20その生徒に「では少しfootの意味を考えるのはやめて、ちょっと『おなか□□いた』の空欄にひらがなを入れて、意味の通る言葉をひとつ作ってみてくれないかな」とお題を出してみた。するとすぐに「分からないですよ」と(あくまで僕の主観だけれど、少し苛立ち気味に)言われた。
2018-09-04 10:28:16そこで、隣にいた別の生徒にも「申し訳ないけど、ちょっとだけ一緒にやってみてくれないかな」と「おなか□□いた」のお題を考えてもらう(その生徒は中学二年生で、学校での成績は下から数えた方が明らかに早いレベル。ただ、根は真面目な生徒)。するとやはり別の生徒も「分かりません」と言う。
2018-09-04 10:37:30そこで僕は二人に「このお題にただひとつの『正解』はないんだ。意味が通ればそれでいい。例えば「おなかたたいた」とか。もっとベタかなと思うのもある、僕はあと3つくらい浮かんでるよ」と伝える。すると、最初に答えたのは後から参加した中学二年生の生徒だった。答えは「おなかがすいた」。
2018-09-04 10:42:07僕は回答してくれた生徒に礼を言い「そう、それでいい。君は今、頭の中にあることをいろいろ引っ張り出してみて、それらをつなぎ合わせて『自分で意味を見つける』ってことをしたんだよ。例えば『おなかぬよいた』には『ならない』もんね。それも勉強にはとても大切なことなんだ。」と伝えた。
2018-09-04 10:54:13さて、ここで本題の中学三年生に改めて聞いてみる。 「ほかに『おなか□□いた』には何が入るだろう?」 それでも答えは同じだった。 「分かりません」 これもまた主観でしかないけれど、生徒の目は冷ややかに僕を見つめ「めんどくさいやつだな、さっさと答え教えろよ…」と言っているようだった。
2018-09-04 11:00:36ここで僕は考える。 「頭がいい悪いって、何だろう」と。 相手の問いに真面目に向き合い、自分で考えて答えを返したのは、後から参加した中学二年生の生徒の方だ。けれど、学校の成績はその生徒の方が明らかに「悪い」のだ。これはどういうことなのだろう。教育とは、そしてその成果の評価とは何か。
2018-09-04 11:09:01結局、中学三年生の生徒は、最後まで「おなか□□いた」に回答することはなかった。そして僕は塾の先生である。塾に来ている生徒の「学校での成績を上げる」ことが、その場での僕の「仕事」なのだ。そこに対価をもらっている。だから僕はそこで諦めて、英語の授業に戻る。淡々と複数形の説明をする。
2018-09-04 11:15:59煮え切らない思いは、今もずっと胸の中でモヤモヤと残っている。塾で勉強を教えていると、こういうことがそれなりの頻度で起こる。 ここ最近、もっと僕にはやらなければいけないことがあるのではないかと思うようになっている。僕には、多くの人が大切な何かを失いつつあるような気がしてならない。
2018-09-04 11:19:14@isa_kent 全て拝見させていただきました。 isakaさんの思いは非常によくわかりますが、一度塾生の立場をよりリアルに考えてみてはいかがでしょうか。中三の受験を控えた時期にその様なコーチングをされた場合、'意味がない'と第一印象で感じ取られてしまいます。この場合どんなに正しいことを言っても(続く
2018-09-05 14:41:23@isa_kent はいはい早く答えを言ってくれ。と思われてしまうのがオチです。自分で考える力を伝授することに限らないと思いますが、如何に話に興味を持ってもらえるか、ここが重要であると思います。 似た例で言えば、正しいことを言っているが話が長くてつまらない校長先生のスピーチのように感じられるのです。
2018-09-05 14:43:34@isa_kent リプ欄を見れば賛否両論、どちらかといえばisakaさんを支持する反応が多いですが、それはオトナになってからの意見なのです。あくまで本人の立場でモノを解くのがより興味を持ってもらえるのだと思います。 全て真面目に教えるより、途中で冗談交じりの例えを入れる先生の方が
2018-09-05 14:45:40@moritan19myu possibleと言う単語を知っている状態で、始めてimpossibleと言う単語を始めて見たとき、この単語は知らないから、読めない!となるでしょうか。possibleと言う単語が入ってるから関連した言葉なんだろうなと言う類推が立つと思います。また、imが頭についたら打ち消しの意味になると知っていれば(続く
2018-09-05 21:33:08@moritan19myu 続き)不可能な、と言う意味と類推が立つかもしれませんね。 これは数学的な試行錯誤とは別の創造性と呼べる能力だと思います。 こんな風に類推をたてるのは経験がなければ出来ないと私は思います。人は自分の意識の外にあることにはヒントがあっても気づかないものなので、やっておく価値はあるかと
2018-09-05 21:38:47考え方を知るために、と言うことです。 試験で出された始めてみる漢字が全く読めないか、漢字のパーツから類推できないのか?言葉の意味はわからないけれど、文脈的にこんなような意味だろうなという類推。これは練習しないとぶっつけでは出来ないと思います。あくまで私が思うだけですが。
2018-09-05 21:50:33@isa_kent 塾講師でしたが、同じことを考えて授業していました。考え方を学んでほしいという使命感と一部の親子からの効率的な学び方、覚え方を教えてほしいというようなギャップに悩んだこともあります。未だに考えることもあります。
2018-09-05 17:00:49@isa_kent 英語に関して言えば、すでに知っている言葉と結びつけて今目の前の単語の意味を推測する能力は長文読解でもとても大切だと思うので、特に自分で考える力は大事だと思いました
2018-09-05 17:06:54@isa_kent 「頭の良さ」にもいろんなベクトルがあるということに尽きる話とは思いつつ、試験や受験を効率良くこなすゲームだと考えてる子は、仕事や会社をきちんと選ばないと社会に出て苦労するってことは伝えてあげたい。ある程度の正解やノウハウが存在していて、それを効率良く繰り返す仕事を選ぶこと。
2018-09-05 12:44:58@isa_kent 単語ひとつわからなくて15~20分も言われたらわからなくてすみませんすみません💦ってなっちゃう。フットボールとフットワークが出ただけ凄いよ。なに使うと思う?足だよ!わからなくなったときそうやって他の言葉を考えてヒントにするといいかもね!でよかったのではー
2018-09-06 00:27:26