通貨はいかなる意味で政府負債なのか? 及びソマリアシリングの話

・通貨は納税手段であるがゆえに流通するのであり、その意味で政府の負債以外の何物でもない。 ・ソマリアシリングの流通価値は、新政府期待に基づいており、純粋な無政府通貨というわけではない。 ※政府債務の将来負担についての話も追加しました。 ※管理通貨制度における決済・債務ヒエラルキーについての話も追加しました。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney 貴金属はマクロで見ても実物的価値を持つものでしょう。(金属貨幣だと実はもっとややこしくなるのですが) 貴金属だとややこしい面もあるので、例えば運送車みたいな明らかな商品にしましょう。 この際、確かに運送車で決済することは可能ですが、それは運送車が実物価値(消費価値)を持つからです。

2019-01-09 22:05:49
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney そしてこの点については、既にtwitter.com/motidukinoyoru…で留保したわけです。 通貨は実物価値≡消費価値を持たないので、「業務と負債を相殺する」ケースのような、実物的経済資源による弁済には該当しません。

2019-01-09 22:06:42
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney 相殺でき、かつ負債ではない唯一のケースは、「業務と負債の相殺」であり、つまり通貨が実物的・マクロ的に純粋な価値を持つケースに限られるわけですが、既に確認した通り、通貨は実物的・マクロ的に純粋な価値を持たないので、これも成り立たない。

2019-01-09 18:12:06
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru 結局私が言いたいことは、通貨を政府に渡すことで経済的資源を引き出すことは出来ないということです。 「政府から実物を得られない」ことについては納得して頂いてると思いますので、その意味では私の目的は既に達成されています。

2019-01-10 00:51:43
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru もう一度Wikipediaによる負債の定義を見てみましょう。 「負債とは、企業会計用語で、将来的に、他の経済主体に対して、金銭などの経済的資源を引き渡す義務のこと」とあります。 経済的資源を引き渡す義務。この点が手形と通貨とで違っている点です。 通貨(の発行者である政府)は経済的資源を

2019-01-10 00:53:25
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru 引き渡す義務を負っていない。 兌換紙幣だった時には金や銀を引き渡す義務を負っていましたが、管理通貨制度においてはこの義務はありませんよね。 このWikipedia定義で負債という概念を考える場合には、通貨は政府の負債とは言えないと言っているのです。

2019-01-10 00:55:02
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru MMTにおける負債の概念には、通貨という「経済的資源を引き渡す義務を負わない特殊な債務?」をも含むのだということであれば、それはご自由にどうぞと言うほかありません。

2019-01-10 00:58:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney 「経済資源の供出があるかどうか」については、既に過去の議論togetter.com/li/1305150において、応分の実物徴収権が「相殺」されているという意味で、実質的な供出があるということが確認されたはずです。

2019-01-10 08:30:29
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney もちろん、トータルで見れば、政府がもともと国民に対して純債権(徴税債権)を保有しているため、全体で見て政府から国民への実物資源移動は発生しませんが、そのことは別に通貨納税が相殺取引であるという経済的事実とは矛盾しない、ということをtwitter.com/motidukinoyoru…の例から説明したわけです。

2019-01-10 08:33:35
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney 例えば、ある親会社が、その子会社に対してA円の債権を有していたとしましょう。(それまでの経緯は一切不問) そこで、親会社が、子会社からの仕入れに際して、A円分の手形を発行して子会社に供出したとします。この際、子会社は手形を得て、仕入れの分だけ実物が子会社から親会社へ移動します。

2019-01-09 19:45:46
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru 結局望月さんは通貨が債務である理由を「納税債務と相殺できるから」というところに求めていますね。 相殺という言葉は、双方が消滅することを意味しています。 つまり、納税によって政府に手渡されると通貨は消滅すると考えているわけです。 その考え方が間違いだと言うつもりはないのですが、

2019-01-10 11:55:35
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru 通貨は消滅せずに政府の手元にあると考えることだって出来ますよね。 実際、納税されると政府預金が増加するのであって消滅はしていませんから。 何が言いたいのかと言うと、通貨は債務だと考えるからこそ、発行者の手元に戻ることで通貨は消滅すると考えるのだということです。

2019-01-10 11:56:43
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru つまり、発行者が受け取ると通貨は消滅するという見方の裏には、通貨は債務であるという前提があることになります。 (通貨が債務でないなら受け取っても消滅しません) したがって、通貨が相殺によって消滅することは通貨が債務であることの理由にはなっていません。

2019-01-10 11:57:33
たむりん@お金とは? @TamurinMoney

@motidukinoyoru 通貨は債務だという見方をするからこそ、納税によって通貨が消滅し、納税債務と共に相殺されるという見方ができるのです。

2019-01-10 11:57:58
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney 通貨が納税によって消滅するという発想は、統合政府という想定から出てきます。 統合政府(=財務省+中央銀行)というレベルで考えると、政府預金が相殺勘定になって、経済的に意味のある数値ではなくなるからです。

2019-01-10 12:01:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney というわけで、「納税を通貨消滅と捉えるべきかどうか」という問いは、「統合政府という単位が分割可能かどうか」という問いに完全に置換できるわけですが、結論からいうと、統合政府という単位を根本的に分割することは出来ません。

2019-01-10 12:02:39
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney というのは、中央銀行が発行する通貨が民間に資産として受容され、民間からの購入が可能となるためには、通貨が納税手段として認可されていなくてはならないからです。 通貨に納税手段としての機能がなければ、そもそも民間から通貨発行によって購入を行うことすらできない。

2019-01-10 12:03:41
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney この意味で、直接的に準備預金口座を開設しているのが中央銀行だといっても、その通貨発行業務を財務省(財政)と分割するのは原理的に不可能です。 というわけで、通貨発行体の単位は、必ず統合政府(財務省+中央銀行)で考えなければならない。ここから同値で納税は経済的に通貨破壊だと言えます。

2019-01-10 12:05:09
シェイブテイル @shavetail

@motidukinoyoru @TamurinMoney 横から失礼ですけども お二人は ヴェルグルの奇跡 として有名な 労働証明書 という貨幣について どう思いますか? あれは納税にも使わないし 誰の負債でもないと思います。

2019-01-10 12:25:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@shavetail @TamurinMoney estake.tumblr.com/post/704462431…によると、ヴェルグルの労働証明書は租税で回収されていたようです。

2019-01-10 12:26:43
シェイブテイル @shavetail

@motidukinoyoru @TamurinMoney 労働証明書の単位もシリングでややこしいですが減価貨幣の方は労働シリングと呼ぶなら、例えば流通させたのが100労働シリングなのに印紙徴税の方は1シリングという減価しない別の通貨だと思うんですよね。必ずしも労働シリングを権力が徴税しないと労働シリングは回らないかといえばそうでもないと。

2019-01-10 13:08:12
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@shavetail @TamurinMoney estake.tumblr.com/post/704462431… 『当初発行した32000シリングに相当する「労働証明書」は、次第に必要以上に多いことがわかり、 町に税金として戻ってきた時に、そのうちの3分の1だけが再発行されることになりました。』 労働証明書自体を、税として回収していたようですね。まあ地域通貨なので当然ですが。

2019-01-10 13:19:48
シェイブテイル @shavetail

@motidukinoyoru @TamurinMoney 考えてみると、労働証明書が仮に労働シリングという公的なシリングとは別の通貨であったとしても、毎月公定シリングを貼付しないと流通しないとなれば労働シリング紙幣とは公定シリング建ての負の利回りの手形ですね。労働証明書もまた公定シリングの徴税が駆動力になることに変わりがないようですね。

2019-01-10 13:36:28
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@TamurinMoney @wankonyankorick リッキーさん向けに共有しておきますが、 「通貨は財と違い実物価値を持たないのでマクロで純資産にならない」 twitter.com/motidukinoyoru… 「実物徴収権の相殺がある時点で経済資源の拠出にあたる」 twitter.com/motidukinoyoru… 「通貨発行体は中央銀行単体ではなく統合政府」 twitter.com/motidukinoyoru…

2019-01-10 14:26:35
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

リッキーさんのコメントtwitter.com/wankonyankoric…の通りなのだが、「通貨の”最終需要”は租税」、「通貨の流通を裏付けるのは租税」といっても、その租税の形態というのは、必ずしも一般的な金銭徴税、要するに何の対価もなく単に通貨を徴収されるものだけとは限らない。

2019-01-11 12:31:28
wankonyankoricky @wankonyankorick

@TamurinMoney @motidukinoyoru かつては日本も含む多くの国で、特に産油国なんかでは現在でも、天然素材や燃料生産は国有化されていたでしょう。日本では3公社5現業なんて言葉もあった。政府債務を通貨として流通させるには租税で十分条件だけれど、実物資源を提供するという方法だって例外というわけではない。

2019-01-10 13:32:24
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

リッキーさん挙げているような、政府が大規模な公的企業を経営していて、その提供商品・サービスに対して通貨支払を要求するケース(その裏では、政府が公的企業に通貨を”出資”していて、当該通貨を”返済”させる)や、政府が民間部門へ投資して、その元利返済として通貨を回収するケースも。

2019-01-11 12:37:33
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

特に、政府による(公的企業や民間企業への)投融資≒財政投融資によって通貨を創出し、その通貨を元利返済として回収・破壊するというケースは、銀行貨幣システム(投融資によって想像され、返済によって消滅する)とほぼ同じになります。

2019-01-11 12:38:53
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