同人音声作品を作る上で調べても見つからないこと

「同人なので好きにやろう」「依頼先には仕事の大事な取引先と思って対応する」をしていれば、基本的に問題は何も起こらないとは思うのですが…経費が結構かかったしな…とか、次回作のために○DLはないと…等あると、ついつい結果が悪い時に誰かのせいにしてしまう…ということはあるみたいです。
そんな時に、音声作品だからこそ、メインの声優のせい…と思う方が非常に多いのですが、それ以外の部分でも色々と大事なことがあり、それをできていないのに非常にお怒りになられる方も多いので、少しまとめてみました。（勿論声優のせい…というのが０とは言いませんし、そんなこともたまにはあります/が、それもそんな声優を選んでしまった企画…が悪いとも言えますよね…。難しいんです。サークル側も…。）

今回まとめ内容は
・宅録で同人音声作品の依頼
・内容がアダルト寄り（説明の一部が）
・どちらかというとサークル側へのアドバイス（勿論強制じゃないので参考程度に）
となります。
いつもながら、声優に媚びろってこと？みたいに読み取られそうなまとめにはなるので、そうではないよ？ということをきちんとわかる人だけ読んでね。

なんで売れないの？の理由（可能性）

値段については、色んな作品をチェックし、ある程度合わせた方が無難です。経費がだいぶかかったから高く…と思ってしまうかもしれませんが、そうすると全く売れず、後でセールにして販売…とかなっちゃうことも多いので、結局下げることになってしまうので、最低○本で○円という計算を先にしておくと良い。

今は昔と違ってジャケット絵を重視する人がとても多いので、ある程度画力のある絵師さん、内容に合うジャケット絵でないと厳しいです。

正直chobitを登録していない場合、いちいち体験版をDLしてまで聴こう…！というのは元からのファンだったり、非常に気になるジャンルの時くらいです。
なので、事前に必ずchobit体験版の登録をしましょう。
体験版に雑な所があると非常に目立ちますので、売上が一気に落ちます。また、ほぼほぼ体験版で聴けてしまう…等も購入者は減り、アダルトなのに全くエロシーンの体験版がない等もDLに繋がりません。
編集せず、作品の最初の部分だけ聴ける…というような形も多いですが、色々なトラックの色々な部分を聴けた方がDLにつながってるように思えます。
３分以上で１０分以内くらいの体験版が多いですが、ボリュームについては、２時間の作品であればもっと多くてもいいし、１０分の作品であれば３分でも長すぎますので、調整が必要です。

キャスティングは非常に大事です。その声優さんの得意不得意もありますし、ジャンル的に見て人気、不人気等もあります。最終的には「自分の好き」「自分が作りたいから」を優先するのが良いですが、それで駄目だとしたら調整が必要かもしれません。やっちゃった時に考えるスタイルか、そうなる前に考えておくか…てことですね。

声優に依頼前にイラストが出来上がっていたり、ラフがあれば、それに合わせて演技してもらうのが良いです。
逆に、イラストが後であれば声を絵師さんに渡してみたり。
どちらもしない場合、全てはサークルの指示次第なので、バランスが取れるようにするのも大事です。
めっちゃロリかわいい絵なのに声がおばさんだと目立つし、買う人も混乱するので、ある程度は合わせましょう。
ラフ絵が出来てから声優に依頼→編集が終わる頃にジャケ絵が完了がベストです。
絵が出来てから声優に依頼…でも良いですが、依頼するまでに時間がかかるので、先に声優のスケジュールが埋まってしまうことも…。
感覚派（？）な声優さんが結構多いので、出来上がったイラストを見せて依頼した方が、イラストがない段階で依頼するよりもスムーズに受けてもらえることが多いです。（わぁ…！イラストきれい！やる気出る！という人もいます）
このあたりは前にまとめを作ってるので、そちらも参考に。

ジャケ絵、体験版の次に、紹介文は非常に大事なポイントです。
わかりやすく、見やすいように制作しましょう。
イラスト等を入れながら紹介…というのもアリです。

１作目の作品は「知らないサークルだけど買ってみよう」とシチュ等が合えば買ってくれるリスナーもいますが、そこで大失敗をしている場合、２作目の購入を控える人は非常に多いです。
そのため、１作めは沢山売れているけど、同じようなものを同じように作っても何故か２作目が売れない！というのは、１作めで何かやらかしている可能性も…。
他の項目が引っかかってる場合もありますが、１作めは特に丁寧に作りましょう。

全体分数がわからないと値段を見て購入等もできず、紹介文を細かく見てシチュが良くても、どれくらいのボリュームかわからないため手が出しにくいです。必ず全体分数は書きましょう。
また、トラックごとに分かれている場合には、トラックごとの分数も書いておいた方が良いです。
好きなシチュが何分くらいあるんだろう？を知りたい方が多いです。

予告の登録は非常に大事です。あるとないとでは結構DLに差が出るので、販売前１週間程度はやっておくと良いです。
その際、先に音声がない段階で予告をしてしまうサークルさんも結構いらっしゃいますが、予告はアプデしてもお知らせが来ないので、「なんだ、音声ないのか」で閉じてしまい、お気に入りに登録してもらえないことが多いので、体験版音声が出来上がった段階で予告登録をした方が良いです。

台本を先に確認し、射精回数が何回か。どのタイミングなのか…等チェックをしたいという方も多くいらっしゃいます。
そのため、「パクられるのが怖いから」とつけない方等もいますが、やはり台本はあった方が良いので、パクられ防止をしたいのであれば、PDF等で作成し、コピーできない形にするのが良いかもしれません。

連続でどんどん依頼して何が悪いの？と思う方が多いと思うのですが、新人声優とかでない場合、基本的には他のサークルからの依頼も手元にあります。そちらも合わせてスケジュールを調整している形になります。
なので、一気にどんどん増やされても、他との調整もあるので、すぐに収録！というわけにはいきません。
また、締切を指定しない＝締め切りの早い物から先に片付けていく…となり、後回しになるのですが、「まだですか？」という催促が非常に来やすくなるので、受ける側としてもやりづらいです。
同時にこれもこれもこれも収録！というのはできず、１つ１つキャラも違いますし、切り替えも必要になります。１つが終わって、きちんと料金を支払終わってから、改めて次の作品を…というのが助かりますが、事前予約的に連絡をしておく…というのはNGではありません。

「RTしてくれなかったから売れなかった」と言われても「え、頼まれてないのに」となっちゃうし、出演作を宣伝するのもしないのも声優の自由なので、協力して欲しいのであれば「事前に」相談しましょう。
沢山RTをお願いしたい場合や、気付いて欲しい場合には「新作○月○日○時に発売予定です！声優は【@声優のTwitterID】○○さん（声優名）です」等、声優の活動アカウントを含んでツイートすると、気付いてもらいやすいです（通知を切っている人もいるよ）。
宣伝してくれるのが当たり前！というわけではないので、強制しないように。
また、「フォロワー数が多い声優さんなら売れる」と思う方もいると思いますが、目に触れる機会が増えるだけで、実際買ってくれるかどうかは、その声優のファン次第でもあるし、ジャンルやシチュによっては買わない…ということもあるので、あくまで宣伝の一部でしかありません。
それで売上をバリバリ伸ばしていくつもりだ！というのは無理があるので、アテにしすぎないようにしましょう。

台本制作で気をつけること

編集で気をつけること

最近は声優側である程度編集してくれていたりして、効果音等入れない場合、そのままでも使えちゃうよ！ということも多いかもしれませんが、そんな中、サークル側（編集担当の人）がじゃぁ何をやればいいの？というのが特にこれです。
細かな部分を雑に聴こえないように編集する…というのが、作品のクオリティも上がり、良い物に聴こえます。
そもそもの話をすれば、声優は収録をするだけが仕事なので、NGカット等も本当はスタジオだったり、編集する人が消す作業の一部です。
なので、それ以外の部分…というのは、編集担当が責任を持ってやる仕事です。できるだけ丁寧に、しっかり細かく確認し、仕上げましょう。

トラブルにならないよう気をつけたいこと

基本的に買取金額での交渉ではなく、この作品に使うなら○円ですよー！というような依頼方法をしているので、自由に他の作品に使いまくって良い音声ではありません。なので、他に使いたいとして事前に連絡が必要です。
そこで料金を請求されることも勿論あってもおかしくないですし、無断で使用した場合、倍以上の料金を請求されることもあります。「事前に相談」が非常に大事です。

特殊なキャラ…例えば宇宙人とか機械生物とか…そういうキャラの場合、特殊な音声加工をする場合がありますが…事前に「こういうキャラなのでしますよー」と言ってからするのと、何も相談なくするのは全然違うので、最初からそう加工する予定であれば、依頼の際にお伝えしましょう。
ちなみに、声のイメージが違うから低く編集してしまおう！高く編集してしまおう！というのは声優に対して非常に失礼なので、サンプルの段階できちんと合わせておきましょう。
サンプルと明らかに違うやん！という場合には全リテイクが発生する可能性はありますが、全リテイクはサークル側も声優側も非常にしんどい作業になるので、お蔵入りだったり、説明して他の声優に依頼するのが良いです。（が、その場合、音声は提出されているので、料金は支払わないといけない場合の方が多いと思います）
こういうことがあるので、声優選びも慎重にしないといけません。心配な方はスタジオ収録がオススメです。その場で必ずチェックできるし、調整もその場その場でできるので。
その日に音声をお持ち帰りできるし、地方の方でもオンライン立ち会い等できるスタジオもある**ので、早く音声が欲しい！という場合にもオススメです。

自分から依頼しておいて、わざとノイズを入れたりして声優に嫌がらせをする…というのは、普通考えにくいことだと思うのですが、本当に本当にごく一部の人はそういうことをする人もいます…。
自分のサークルの作品でそれをやってしまうと、勿論サークルの評価も下がるし、声優からも嫌われるし、ファンの人からしても避けたいサークルにはなるので、良いことが一切ありません。
普通に考えられる人ならそんなことしないと思いますが…普通じゃないからしてしまうと思うので、そんなことをする人もいるのか…とそっと頭の片隅においておくと、少し優しくなれます。