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Y Tambe @y_tambe
RT @miyaco_aoki: ウェルシュ菌かぁ。これからの季節カレーとか常温放置するとまずいが、避難所は冷蔵庫もないところも多いよ思われる。RT:避難所で69人食中毒 福島・田村市、全員が回復  :日本経済新聞 http://t.co/iNWDjQT
Y Tambe @y_tambe
ウェルシュ菌かぁ、昨日、講義で説明したばかりだな。ウェルシュ菌食中毒(ウェルシュ菌感染症)は、発生件数は少ないのだけど、一回あたりの患者数が多いのだよな。
Y Tambe @y_tambe
発症菌数は1000万個以上と言われてて、食中毒菌の中ではかなり多く必要な方。嫌気性菌なので、カレーとかシチューとかの「とろみのある」ものの鍋の底あたり(酸素が届きにくい)で、菌が増殖することが多い。比較的高い温度でも増殖可能なので、低温保存は有効。
Y Tambe @y_tambe
あと一晩置いてたものとかは、充分に冷まして一晩くらい置いた後なら、かき混ぜながら「充分に再加熱」するのも予防にはなる。「充分に冷ましてから、時間経過後、充分に再加熱」するってのは、いわゆる「間欠滅菌」で、ウェルシュ菌の芽胞を一旦発芽させて栄養型になったときに加熱殺菌する原理。
Y Tambe @y_tambe
これが「ずっと加熱しっぱなし」ではよくない…芽胞相手に関して言えば。
Y Tambe @y_tambe
RT @ogstrm: ウエルシュ菌はヒト腸管内で増殖して、芽胞を形成する際に産生・放出するエンテロトキシンにより感染型食中毒を発症させます /IDSC感染症情報センター http://t.co/S7mCjXX
Y Tambe @y_tambe
あれ? 厚労省的には「ウェルシュ菌」でなくて「ウエルシュ菌」表記だったっけ?
Y Tambe @y_tambe
「ウェルシュ」と「ウエルシュ」の表記ゆれ、IDSCでも混在してるのか。
Y Tambe @y_tambe
和名は「ウェルシュ菌」なのだけど、学名はClstridium perfringens (クロストリジウム・パーフリンゲンス/パーフリンジェンス)。
Y Tambe @y_tambe
ガス壊疽の原因菌として、ウィリアム・ウェルチ(W. Welch)が発見したことから、"Clostridium welchii"、"Welch's bacteria"と呼ばれてたので、 日本でも「ウェルシュ菌」の和名が付いた。学名は早かった方の C. perfringensの勝ち
Y Tambe @y_tambe
ウィリアム・ウェルチは、ジョンホプキンス大に医学部が設立されるとき教授として招かれた、当時の病理学・細菌学分野では大物。
Y Tambe @y_tambe
ウェルシュ菌食中毒は、現在は「感染型食中毒」に分類されてるけど、昔はこれが毒素型か感染型かで議論が分かれた(…まぁそもそも、その区分自体がどうよ?という部分も大きいけど)。で、時代によっては、両者の中間ということで「中間型食中毒」と区分されてたこともあった。
Y Tambe @y_tambe
毒素型でも感染型でもなく「中間型」と呼ばれたウェルシュ菌食中毒は、他の食中毒とはやっぱりちょっと違った部分があって。細菌性の「毒素型食中毒」は、食品中で作られた毒素を経口的に摂取することでおきる、純粋な「中毒 intoxication」であり、生菌を食べたかどうかは無関係(続
Y Tambe @y_tambe
(承前)これに対し「感染型食中毒」は、食品中の生菌を経口的に摂取して起きる「感染症 infectious disease」。しかも当初は、通例 (1)ヒトからヒトへの伝染性はなく(伝染性があったら食中毒でなく「伝染病」に分類された)、(2)消化器症状を伴うもの、をそう呼んだ
Y Tambe @y_tambe
(承前)なので、同じ「経口感染症」「食由来感染症」であっても、腸チフスや赤痢、コレラなどの「伝染病」とか、消化器症状を伴わないリステリア症なんかは、「(感染型)食中毒」扱いは法制上されてこなかった……でも、これが毒素型だと、神経麻痺がメインのボツリヌス中毒も「食中毒」扱い、と。
Y Tambe @y_tambe
(承前)まぁ感染症対策を講じる上では、感染源が食品だけなのか、患者(保菌者)にも注意が必要なのか、ということで、法制上の違いがあったのは、それはそれで意味があるのだけど。「麻薬」の定義問題と一緒で、学術専門用語を、法律上むりやり定義したために、いろいろと不都合が生じてたのも事実。
Y Tambe @y_tambe
(承前)まぁともかく「感染型食中毒」は、実質「経口(消化管)感染症」であり、これは食品中の生菌を摂取し、それが消化管(腸)に到達して、そこに感染(定着し、安定して増殖)することが、発症のための条件になる。
Y Tambe @y_tambe
(承前)感染型食中毒の起因菌にも「毒素」を作り出すものがいるのだが(ベロ毒素作るEHECはその典型)、これは「『感染した後』消化管内で作り出す毒素」の作用によるもので、感染が必須。またこの手の毒素の中には、毒素そのものを飲んでも胃液で破壊されるものもある。なので毒素型とは扱わない
Y Tambe @y_tambe
(承前)ではウェルシュ菌はどうかというと、まず発症の原因になるのは、ウェルシュ菌が作り出す毒素(エンテロトキシン)の方。この毒素を大量に摂取しても、確かに食中毒様の作用が出るみたいなのだが、実際の食中毒事例では、原因食品中で作られてる毒素は微量で、発症するとは考えられない量。
Y Tambe @y_tambe
(承前)じゃあ他の感染型と同じなのか、というと、それも違う。他の感染型食中毒菌は、それらが「感染して増殖するとき」に、消化管の機能を損ねたり、作った毒素によって消化管傷害したりして「食中毒」を起こす。これに対して、ウェルシュ菌は「感染して増殖」してるときは、むしろ安全。
Y Tambe @y_tambe
(承前)ウェルシュ菌は「感染して増殖してる」生菌が、環境が悪化して休眠型である「芽胞」へと変化するときに、エンテロトキシンを作る。で、この「環境悪化」の引き金になる一つの要因が「胆汁」(胆汁には抗菌作用もある)。つまり腸に到達した生菌が、そこで胆汁に触れると芽胞になって毒素を作る
Y Tambe @y_tambe
(承前)したがって、ウェルシュ菌食中毒は、大量の生菌を摂取し、それが腸管で胆汁に触れて一斉に芽胞に変わるとき、一斉にエンテロトキシンが作られて発症する……厳密な意味での「感染(=定着して安定に増殖する)」は必須ではないが、生菌を摂取しなければいいので対策は他の感染型に準じる。
Y Tambe @y_tambe
?「増えた後で再加熱」なら、ウェルシュ菌は死にますよ。耐久性があるのは芽胞なので、発芽した後で増殖する栄養型は熱で死ぬ。加熱しながら、きちんと底の方までかき回して曝気してやれば、それなりに死ぬことは死ぬ。ただ「どこまで死ぬか」に頼るよりは増やさないのが確実 @sikano_tu
Y Tambe @y_tambe
ウェルシュ菌に話を戻す。ウェルシュ菌は、もともとヒトや動物の腸管内に常在する菌であり、他の環境中の細菌よりも高い温度(40℃ちょい)くらいで、酸素のない環境で増殖する。しかもこのときの増殖のスピードはかなり早い(腸炎ビブリオと同レベルで1回分裂が10分程度)。
Y Tambe @y_tambe
すばやく冷まして、低温(5℃以下)に保存すれば増殖自体を抑制できるので、調理後に保存するのであれば、この方法がいちばん望ましい。調理前に再び充分に(75℃以上)加熱するのがなお望ましい。
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