解析力学とかのブクマしたツイート('23年10月~12月分)

1
前へ 1 2 ・・ 6 次へ
🍵桜をまつ物理学徒🫘(⁼ᐛ⁼)(Peskin&日置QFT: 第2章🍵) @Furietra

Poisson括弧と反交換子を両方とも{}で書くのやめてほしい x.com/Pandoras_eous/…

2023-10-18 23:05:31
Physalia*💯 @Pandoras_eous

これ別に使い分けなくても解釈は一意に定まるから、よほど分かりにくい時か纏まりを意識させたい時以外{}とか使ってない x.com/kamo_hiroyasu/…

2023-10-18 20:34:44
🍵桜をまつ物理学徒🫘(⁼ᐛ⁼)(Peskin&日置QFT: 第2章🍵) @Furietra

Hamilton形式を使う最大のメリットはマトモな発想で量子論へ漸近できることだと思ってる

2023-10-19 01:53:44
adhara_mathphys @adhara_mathphys

量子力学に解析力学が必要か問題は置いておいて(Twitter恒例行事), 工業的には割と解析力学をよく使っていたりしますよね

2023-10-21 12:51:01
Vegan 2 @PatentAtelier

ハミルトン-ヤコビ方程式 ↓ (拡張) ↓ ベルマン方程式 - ハミルトン-ヤコビ-ベルマン方程式 ↓ (離散化) ↓ ベルマン方程式 という理解でよいのかしら?🫠🫠🫠 x.com/adhara_mathphy…

2023-10-21 19:42:17
@_getalong

ハミルトンヤコビ方程式の目的からなんとしてでも保存量見つけたいという強い意志を感じる

2023-10-21 17:19:34
学生 @tiren449673

このラグランジアンのところでtを無視する理由がわっかんねーわ 後ででてくるネーターの定理?が関係してるんか? pic.twitter.com/59AJvA4Oln

2023-10-21 17:32:14
拡大
ふる @Phul_aho

@tiren449673 左辺と右辺でtは変わってないからだよ〜

2023-10-21 17:33:38
「理論物理学教程」最新版邦訳プロジェクト @L_D_Landau

「ランダウ、リフシッツの『力学』は難解で読みにくい」 そのような意見をよく聞きます 確かに途中計算がなく、計算に慣れていない人は読み進めることに苦労するかもしれません しかし、重要な点はそこではありません 「途中計算が省略されていること」そこにこそランダウの良さがあるのです 「理論物理学教程」はあくまで物理学の本です 物理とは関係のない些末な計算を省略し、物理についての記述のみを抽出して凝縮している点に魅力が詰まっているのです 翻訳を進めていくうえで、ランダウとリフシッツの文章を一文ずつ吟味しながら噛み締めながら読むと、その記述の丁寧さに驚かされます 「理論物理学教程」は非常に丁寧で親切な「物理学書」なのです

2023-10-21 21:46:47
拡大
ガマ @gama_kusphys

@.LaTeX使い慣れてる人 Lie微分の演算子の出し方がわかんなくて、 \newcommand{\Liedif}{\hbox{\sout{$\mathcal{L}$}}} で代用してるんですけど、誰かコマンド知ってますか??? pic.twitter.com/ACizaFSpNk

2023-10-23 14:54:27
拡大
いーさん @nekokaitaiyo_ne

ラグランジアンの共変性認めれば、回転座標系でコリオリ力と遠心力出てきたところでウルッと来た

2023-10-24 10:09:21
ラジオ2 @fmathsecond

@yuki25415603 方法ではないですが、理論が発展した後に適合するように作る感じですかね pic.twitter.com/tXlF34ui02

2023-10-24 09:48:17
拡大
寒冷渦ぽむぅ*いと🎀👑 @ito_CCLPomu

ラグランジアンの時間微分は流体のラグランジュ微分を彷彿させる

2023-10-22 07:28:35
なお @nao_physics

山本解析力学あるある 力学入る前に挫折しがち

2023-10-23 16:21:08
krigsrop @myeyestothesun

topological spaceとphase spaceをともに位相空間と訳す謎の流儀をなくしてほしい。シンプレクティック幾何だと両方出てきたりするし

2023-10-13 19:36:30
Yusuke Hayashi 林祐輔 𝕏 @hayashiyus

【ランジュバン方程式の導出】 次の確率的ハミルトニアンを考えることによって ①非保存力(摩擦力) ②ランジュバンノイズ があるシステムの運動方程式(ブラウン運動を記述するランジュバン方程式)をハミルトンの正準方程式から導くことができる pic.twitter.com/XpP8pbf4J6

2023-10-25 05:02:15
拡大
「理論物理学教程」最新版邦訳プロジェクト @L_D_Landau

個人的にですが、『力学』における「複素数である!」という記述が好きです この本唯一の"!"が出てくる箇所です "力学で時刻を複素数として扱う"ことは、数々の目から鱗で鮮やかな手法を当たり前のように駆使してきたランダウとリフシッツですら特異に感じた手法だったのでしょうか …と妄想が膨らみます💭 (原著でも「комплексное число!」と書かれています)

2023-10-25 16:57:51
拡大
ななせひな @prkeeen

位相空間には代数構造が無いのがキツイから接空間で色々やろうねって話なんだと思うけど、それにしたって接空間は難しすぎる

2023-10-24 08:26:12
うべゆうと @uveyuto

@_getalong 場の解析力学ではあまり相空間やら正準変換は考えない(というか考えられないかもしれない)ですね。

2023-10-26 21:52:01
A_T_O_M @ATOM20202020

メモメモ ノイズのある系の正準形式か、初めて見た。 x.com/hayashiyus/sta…

2023-10-25 23:32:45
陽介 @ekusoyt

確率過程からランジュバン方程式を導出した例は目にしたことがあるが、ハミルトンの正準方程式から導出した例は初めて見た。 sosuke110.com/noneq.pdf x.com/hayashiyus/sta…

2023-10-25 20:16:10
「理論物理学教程」最新版邦訳プロジェクト @L_D_Landau

ランダウ、リフシッツの「理論物理学教程」の魅力がどこにあるのか知らない人も多いと思います。ですので、その魅力について語りたいと思います。 何といってもその魅力は、第一原理を明確にした上で物理学の論理を展開している点にあります。「力学」を読んだ方なら分かると思うのですが、序盤から最少作用の原理が出てきます。 これにより、「”力学”と銘打っているのに“解析力学”の本じゃないか!」と憤りを感じた方もいるかもしれません。しかし、そうではありません。最少作用の原理という第一原理を明確に定めたうえで、力学の議論を展開しているのに過ぎないのです。 序盤のあらすじをざっくり説明すると以下のようになります。 まず、自然界に対する経験則を提示します。この段階では、相手は無秩序な自然界です。原理は存在せず、デカルト座標も存在しません。時間の流れも不規則であり、エネルギーも保存しません。元来、自然界とはそういうものなのです。しかし、このままではとても人間の手で扱える代物ではありません。ここへ、議論の大前提となる”原理”を設定し、”もっともらしい近似”を加えていくことで、無秩序な自然界を物理学の中へと落とし込んでいくのです。この仮定を直接目の当たりにできるのが、「力学」の序盤なのです。 ここで登場する原理こそが「最少作用の原理」なのです。この原理の詳細な説明は省きますが、その強力さは理論物理学教程を読み進めるたびに実感させられます。例えば、「力学」で最少作用の原理を用いたラグランジュ方程式の導出を見た後に、「場の古典論」で場の方程式も最少作用の原理から導出できると見たときは、その議論の一貫性にある種の感動すら覚えるほどでしょう。 この論理展開の良さは、いわゆる“天下り”的な導出が少ないことにもあるでしょう。第一原理をもとに、土台をしっかり構築したうえで論理を積み上げていけるためです。 別の魅力としては、話題の豊富さにあります。例えば、強制振動に関する節では、通常の力学の本で見られる周期的な外力にとどまらず、一般の力にまで議論を拡張しています。初めて見たその鮮やかな手法には思わず感動してしまった記憶があります。 また、非線形振動もかなり推している章になります。ラグランジアンの近似の精度を一段階高めて微小振動を議論するという、力学の本としてはかなり野心的な内容になっています。その分、内容も高度になっており、初め読んだ際にはかなり苦戦した記憶があります。というより、ほぼ理解できなかったと言っても良いかもしれません。量子力学を学んだあとに読み直した時には、力学で摂動を用いていることに驚きました。確かに近似の手法として摂動は有効ですが、量子力学以外での議論ではあまり見かけません。その摂動を微小振動という簡単な系で用いたということは、初学者向けの力学の本においては革新的なことのように思います。こうして偉そうに文章を書いている私ですが、微小振動の章についてはいまだに消化不良の箇所があることも事実です。もう一度本腰を入れて読みたいところですね。 そして何より強調したい魅力が、物理学の論理展開の明快さです。SNSでたびたび目にする意見として、「ランダウ、リフシッツの本は難しくて読めない」「行間がありすぎる」などが挙げられます。確かに、特に「力学」はその平易そうなタイトルとは裏腹に、あまりにも高い難易度を感じた人もいると思います。おそらくこの原因は、“物理学として必要最低限の記述にとどめている”という点にあると思います。このため、途中の式変形などが省略されています。これにより、「なぜこの式が出できたのか?」や「なんでこういうことが言えるのか?」という疑問が次々に生まれてしまい、困難さがより強調されて実感されるのでしょう。 しかし、式変形を懇切丁寧に明示した本が“分かりやすい本”ということはできるでしょうか?確かにそのような本であれば、式や議論を追うことは容易になります。しかし、これはあくまで他者が提示したルートに沿って進むのみになってしまいます。これには大きく2つの問題点があると考えます。 1つ目は、議論の全体像が見えにくくなるという点にあります。この本はあくまで“物理学の本”です。数学的な変形を逐一明記していくと、物理学として重要な記述が埋もれてしまいます。数学の森に迷い込む物理学徒はよくいます。もちろん数学はそのものとして価値があり、私も非常に興味をもっています。多様体を足掛かりに幾何学の一端をかじったにすぎませんが、学問体系として一種の憧れを抱いています。しかし、物理学における途中計算に取りつかれてしまうのは危険を孕んでいると思います。私もこの“途中計算の森”に迷い込んだことがあります。この森の厄介なところは、あくまで計算を完遂することが目標になってしまい、計算を終えることができると物理を理解していなくても満足してしまうことにあります。 2つ目は、手を動かす力を養えないという点にあります。多くの物理学書には章末や巻末に演習問題があります。この演習問題をこなすことが、力量を鍛え上げるために役に立ちますが、本文が演習問題なしでもある程度理解できるような構成であることが多いため、解かないで放置してしまうことも多いと思います。もちろん演習問題を全て解くのは、時間や労力の面で現実的でないかもしれません。しかし、演習問題から逃げ続けてしまえば、“教科書に載っていることについての知識だけはあるが、自分で考える力が乏しい状態”に陥ってしまう可能性があります。物理学をはじめ、どの学問でもいえることですが、自分の頭で考えるということは極めて重要です。本を読みながら、その力を鍛えることができないというのはある意味で損をしてしまっています。 この2つが、式変形を懇切丁寧に明示した本が分かりやすい本とは一概に言えない根拠になります。 そのような本とは一線を画しているのがランダウ、リフシッツの「理論物理学教程」なのです。あくまで数学は道具に過ぎないという割り切りを持ってランダウとリフシッツは途中計算を大きく省略しているのでしょう。そして、物理学のエッセンスを凝縮した内容をあの本の中に詰め込んでいるのです。こうして、物理学の論理展開の明快さを実現しているのです。物理学において何が大事なのか、議論がどのように展開されているのか、そこがダイレクトに書かれている本こそ「理論物理学教程」なのです。 また、副次的効果かもしれませんが、その行間を自力で埋めることによって非常に効果的な“筋トレ”を実現できるのです。初めは大変な苦労をするかもしれません。何度も心を折られるかもしれません。しかし、この行間を使った“筋トレ”による効果は無限大です。本文を読み進めながらに演習問題を解くことに相当するため、一石二鳥でもあります。 以上が私の思うランダウ、リフシッツ「理論物理学教程」の魅力になります。ここまでだらだらと長所のみを語ってきましたが、もちろん短所も存在します。特に理論物理学教程そのものの古さが問題として挙げられることがよくあります。ランダウによる「理論物理学教程」の着想は1920年代にまで遡り、ランダウやリフシッツが執筆を始めたのは1930年代です。この頃からおおよそ100年が経過しました。物理学にとっての百年は非常に大きなものです。量子力学黎明期にシュレーディンガーが波動に関する方程式の研究の中でシュレーディンガー方程式を提示したのが1926年、湯川秀樹が強い相互作用の媒介となる中間子の存在を予言したのが1935年です。この100年で物理学は大きく進歩しました。確かに1930年以降も理論物理学教程の改訂は進みました。しかし、1962年にランダウが交通事故に遭い、物理に関する活動が困難になって以降は内容が大きく変わることはありませんでした。その年からもう61年になります。このような理由から、時代の流れの雨風に曝され続けた理論物理学教程は一部、時代に合わないものも含んでいるのです。 その一方で、60年以上もの年月を耐え抜いていたこのも事実です。こんなにも長く読まれ続けている物理学書はなかなかありません。それだけ、内容が充実しており、革新的であり、物理学徒の心を掴んで離さないのです。 話は逸れますが、1960年前後と言えば当時のソ連が米国と世界の覇権を争っていた真っ最中であり、ロシアの科学力も凄まじいものでした。特に例として挙げられるのが、1957年のスプートニクショックです。1957年10月4日にソ連は人類初の人工衛星「スプートニク1号」の打ち上げに成功しました。これによる西側諸国の衝撃は凄まじいものでした。ここから宇宙開発競争が激化していき、1958年にはNASAが設立され、アポロ計画などにも繋がっていきました。 現在、ソ連崩壊以降、ロシアの科学力はその時代と比べると衰えを隠せません。しかし、私のように物理学とロシア語を学んでいる者からすると、1930年以降のロシアの科学全盛期は非常にロマンを感じます。ボゴリューボフ変換、チェレンコフ放射、セドフ解などロシア人の名前を冠した物理用語もよく耳にします。このようなロシアの科学全盛期の中心的人物の1人がランダウだったのでしょう。そのようなランダウとリフシッツの著した書物を、生の言葉で触れることができるのは、ロシア語を学んだものの特権だと感じます。私自身、それが目的でロシア語を学び始めたわけではないのですが、今では「理論物理学教程」を読むためにロシア語を学び続けていると言っても過言ではありません。 最後にここに書ける限りを尽くして、ランダウとリフシッツについて紹介していきたいと思います。 まず初めにランダウからです。ランダウは本名を「レフ・ダヴィッドヴィチ・ランダウ(Лев Давидович Ландау)」と言います。「レフ」はラテン語でライオンを意味する「leo」に由来しする単語で、「ダヴィッドヴィチ」はダヴィッドの息子という意味です。この「ダヴィッドヴィチ」は父称と呼ばれるもので、父の名前から決まるロシアにおけるミドルネームです。最後に「ランダウ」ですが、これはユダヤ系の苗字になります。ロシア語を学ぶと分かると思うのですが、「ランダウ」という名前はあまりロシア語的ではありません。なぜなら、ロシア語本来の名詞の中で、「ウ」の音で終わるものが基本的にないからです。ランダウの記号の名前の由来となった人物は「エトムント・ゲオルク・ヘルマン・ランダウ」であり、ドイツ人です。また、「ランダウ」という地名がドイツにあります。 話を「レフ・ダヴィッドヴィチ・ランダウ」に戻します。彼は1908年1月22日に現在のアゼルバイジャンのバクーで生まれます。当時はロシア帝国の一部であり、そこからも時代を感じることができます。彼は幼いころから数学的な才能が凄まじく、12歳で微分を、13歳で積分をマスターしていたようです。14歳でバクー大学に入学し、物理数学の学部と化学の学部2つに在籍していたようです。この時点でランダウの鬼才の一端を垣間見ることができます。ここでとどまることを知らないランダウは、16歳でレニングラード大学に転学し、19歳でレニングラード大学物理数学学部物理学科を卒業します。これはまだまだ序章にすぎません。同じく19歳の年であった1927年にランダウは密度行列の概念を生み出します。これにより当時発展途上にあった量子論に大きく貢献します。これを皮切りに、ランダウは科学的業績を次々にあげていきます。ランダウ減衰、ランダウ反磁性、ランダウ準位など数々の物理用語に名前が残っていることからそのことが分かるでしょう。21歳の年には、反磁性に関する研究により、物理学者としての地位を確固たるものにしました。 物理学者ランダウはソ連および世界の科学史における伝説的な人物であり、ランダウが貢献した分野を挙げると、量子力学、流体力学、原子核物理学、素粒子物理学、場の量子論、プラズマ物理学、天体物理学、量子電磁力学、固体物理学、低温物理学、超伝導、超流動、化学反応論などキリがありません。その凄まじさは「20世紀の物理学という巨大な建造物には、ランダウにとって鍵のかかった扉はなかった」と言わしめたほどでした。 そんなランダウに悲劇が襲い掛かったのが1962年、54歳の年でした。1962年1月7日、ドミトロフスコエ高速道路をモスクワからドゥブナへ向かう途中に交通事故に遭ってしまうのです。多数の骨折、出血、頭部外傷により、59日間の昏睡状態に陥ってしまいました。これは当時ソ連での大事件となり、カナダやフランスから脳神経外科医が招集されるほどでした。また、世界中から物理学者が集まり、病院では24時間の監視体制がとられたそうです。辛くも命は保たれましたが、ランダウの科学者としての活動はここで事実上終わってしまったようです。同年4月には理論物理学に関する一連の書籍に対してレーニン賞が贈られました。レーニン賞とは、ソ連の最高の国家賞の一つであり、1926~1935年、1957年~1991年にレーニンの誕生日である4月22日に科学、文学、芸術、建築及び技術の分野で卓越した個人を対象として贈られました。11月1日には、「凝縮物質、特に液体ヘリウムの理論における先駆的な研究に対して」ノーベル物理学賞を受賞しました。物理学において華々しい業績を数々残したランダウでしたが、1968年4月1日に60歳で亡くなりました。 彼の死後もロシアを中心に大きな影響を残しています。月にはランダウと呼ばれるクレーターがあり、ランダウ石と呼ばれる石もあります。L.D.ランダウ金メダルと呼ばれるものもあり、ロシア科学アカデミーの核物理学科によって1998年から授与されています。2008年には、ランダウを讃えてロシアとアゼルバイジャンの切手が発行されました。同年、ランダウに捧げる記念硬貨が発行され、ウクライナでは2フリヴニャの額面で、ロシアでは2ルーブルの額面で発行されました。ロシアやその他の国の多くの都市の通りには、ランダウにちなんで名付けられたものがあります。例として、モスクワにあるアカデミアン・ランダウ大通りがあります。 また、ランダウに関する有名は話題として、「理論ミニマム(Теорминимум)」がります。これは、いわゆるランダウの弟子になるために必要な最低条件(ミニマム)でした。内容としては、以下に列挙するものになります。 ・数学 ・力学 ・場の理論 ・量子力学 ・統計物理学 ・連続力学 ・連続媒体の電気力学 ・量子電気力学 ランダウは理論物理学のあらゆる分野の基礎を求めたのです。この試験への対策としては、「理論物理学教程」の演習問題が有用であったそうです。ただでさえ難しい「理論物理学教程」の本文に加えて、演習問題を解き切る必要があったなんてとても信じられる話ではありません。その試験を初期に突破した人物の一人が後述のリフシッツなのです。 次に共著者のリフシッツについてです。リフシッツは本名を「エフゲニー・ミハイロヴィッチ・リフシッツ(Евгений Михайлович Лифшиц)」と言います。エフゲニーとは、英語のユージーン(Eugene)やドイツ語のオイゲン(Eugen)に相当し、ギリシャ語で「高貴な者」を意味する男性名エヴゲニオス(ευγένιος)に由来する名前である。「ミハイロヴィッチ」は前述のとおり、父称であり、ミハイルの息子という意味です。「リフシッツ」はロシア人に見られる苗字です。ちなみに、ロシア語における発音は「リーフシツ」が近く、「リフシッツ」は英語に近い発音であると考えられます。 リフシッツは現在のウクライナのハルキウ、当時のロシア帝国で1915年2月8日に生まれました。兄弟には同じく物理学者のイリヤ・ミハイロヴィッチ・リフシッツがおり、父は医者であり腫瘍学者のミハイル・イリイチ・リフシッツという家に生まれました。この時点でかなり強い経歴ですね。その業績は、ランダウ・リフシッツ方程式の導出など物性に関するものや、宇宙論にも及びました。また、「理論物理学教程」を完成させた点も非常に大きな業績となっています。1962年にランダウが交通事故により物理学に関する仕事ができなくなってしまった時点で第4巻、第9巻、第10巻が未完成でした。また、その他の巻についても改訂が求められていました。この仕事を1985年に亡くなるまでの23年で成し遂げたのが何を隠そうリフシッツだったのです。その時に協力者として大きな役割を果たしたのがレフ・ペトロヴィッチ・ピタエフスキーでした。ピタエフスキーは2022年まで存命の人物であり、リフシッツが亡くなった後の「理論物理学教程」の改訂の中心的人物でありました。この時改訂されたものについては、いまだに日本語訳版が出版されていないものになります。 以上がランダウとリフシッツについての話になります。現在で7000字ほどですね。1万字まではポストで投稿できるようなので、まだまだ頑張って書いていきます。ただし、もう書く内容が尽きてきたので、ここからはロシア語について語ろうかと思います。文字と発音についてであれば、残りの紙面で何とか解説できるでしょう。 まず、ロシア語についての基本情報について述べたいと思います。ロシア語とは、ロシア連邦の公用語として用いられている言語であり、話者は1億8000万人をほこります。これは世界8位の人数となっています。また、有名ではありますが、ラテン文字でなくキリル文字が用いられています。このキリル文字について、アルファベット順に発音とともに紹介していきます。 ・А/а:文字の名前は[a]であり、カタカナ表記すると「アー」となります。発音は/a/で、日本語の「あ」の発音とほぼ同じです。 ・Б/б:文字の名前は[bɛ]であり、カタカナ表記すると「ベー」になります。発音は/b/であり、日本語のバ行の子音の発音に近いです。 ・В/в:文字の名前は[vɛ]であり、カタカナ表記すると「ヴェー」になります。発音は/v/であり、英語のvの音とほぼ同じです。ただし、英語と比べて弱く発音するため、「ワ」とカタカナ表記されることもあります。 ・Г/г:文字の名前は[ɡɛ]であり、カタカナ表記すると「ゲー」になります。発音は/g/であり、日本のガ行の子音発音に近いです。 ・Д/д:文字の名前は[dɛ]であり、カタカナ表記すると「デー」になります。発音は/d/であり、日本のダ行の子音に近いです。この文字は日本でも顔文字でよく目にしますね。(゚д゚)のように。 ・Е/е:文字の名前は[je]であり、カタカナ表記すると「イェー」になります。発音は/je/であり、名前と同じく「イェ」のようになります。イメージはヤ行の「え」です。 ・Ё/ё:文字の名前は[jo] であり、カタカナ表記すると「イョー」になります。発音は/jo/であり、名前と同じく「イョ/ヨ」のようになります。 ・Ж/ж:文字の名前は[ʐɛ]であり、カタカナ表記すると「ジェー」になります。発音は/ʐ/であり、有声そり舌摩擦音という日本語にはない発音なので、日本人は発音にとても苦戦する音になります。舌を上向きにそらせて上顎と舌先で隙間を作り発音します。 ・З/з:文字の名前は[zɛ]であり、カタカナ表記すると「ゼ―」になります。発音は/z/であり、日本語のザ行の子音と部分的に似ています。 ・И/и:文字の名前は[i]であり、カタカナ表記すると「イー」になりなす。発音は/i/であり、日本語の「い」の発音とほぼ同じです。 ・Й/й:文字の名前はи краткое[i ˈkratkəɪ]であり、カタカナ表記すると「イー・クラートカヤ」となりなす。この意味は「短いИ」であり、発音は/j/となります。これは日本語のヤ行の子音に近いものになります。 ・К/к:文字の名前は[ka]であり、カタカナ表記すると「カー」になります。発音は/k/であり、日本語のカ行の子音の発音とほぼ同じです。 ・Л/л:文字の名前は[el]もしくは[elʲ]、 カタカナ表記すると「エル」もしくは「エリ」です。発音は/l/であり、英語のlに近いものになります。 ・М/м:文字の名前は[ɛm]であり、カタカナ表記すると「エム」になります。発音は/m/であり、日本語のマ行の子音の発音とほぼ同じです。 ・Н/н:文字の名前は[ɛn]であり、カタカナ表記すると「エヌ」になります。発音は/n/であり、日本語のナ行の子音の発音とほぼ同じです。 ・О/о:文字の名前は[о]であり、カタカナ表記すると「オー」になります。発音は/o/であり、日本語の「お」をより唇を丸めて発音します。 ・П/п:文字の名前は[pɛ]であり、カタカナ表記すると「ペー」になります。発音は/p/であり、日本語のパ行の子音の発音とほぼ同じです。 ・Р/р:文字の名前は[ɛr]であり、カタカナ表記すると「エル」になります。発音は/r/であり、巻き舌のラの音の子音の発音になります。 ・С/с:文字の名前は[ɛs]であり、カタカナ表記すると「エス」になります。発音は/s/であり、日本語のサ行の子音の発音とほぼ同じです。 ・Т/т:文字の名前は[tɛ]であり、カタカナ表記すると「テー」になります。発音は/t/であり、日本語のタ行の子音の発音とほぼ同じです。 ・У/у:文字の名前は[u]であり、カタカナ表記すると「ウー」になります。発音は/u/であり、日本語の「う」をより唇を丸めて発音します。 ・Ф/ф:文字の名前は[ɛf]であり、カタカナ表記すると「エフ」になります。発音は/f/であり、英語のfの発音とほぼ同じです。 ・Х/х:文字の名前は[xa]であり、カタカナ表記すると「ハー」になります。発音は/x/であり、日本語で「か」を発音するときに、舌の奥側と上顎がくっつく場所を狭めたままくっつけずに発音する音になります。日本語や英語にはない音なので、発音は難しいです。 ・Ц/ц:文字の名前は[tsɛ]であり、カタカナ表記すると「ツェー」になります。発音は/t͡s/であり、日本語の「つ」の子音の発音とほぼ同じです。 ・Ч/ч:文字の名前は[tɕe]であり、カタカナ表記すると「チェー」になります。発音は/t͡ɕ/であり、日本語の「ちゃ」の子音の発音とほぼ同じです。 ・Ш/ш:文字の名前は[ʂa]であり、カタカナ表記すると「シャー」になります。発音は/ʂ/であり、無声そり舌摩擦音と呼ばれる日本語のにはない音です。これも発音は難しいです。 ・Щ/щ:文字の名前は[ɕɕa]もしくは[ɕt͡ɕa]であり、カタカナ表記すると「シシャー」もしくは「シチー」となります。発音は/ɕɕ/であり、日本語の「しゃ」の子音を長めに発音したものに近くなります。 ・Ъ/ъ:文字の名前はтвёрдый знак[ˈtvʲordɨj znak]であり、カタカナ表記すると「トヴョールドゥイ・ズナーク」となります。これは硬音符という意味であり、この文字自体は無音です。後ろに続く子音を硬口蓋化させない役割を果たします。これはロシア語をしっかり学ばないと分かりにくい文字ですね。ただし、当のロシア語においてもあまり使われない文字になります。 ・Ы/ы:文字の名前は[ɨ]であり、カタカナ表記すると「ウィー」になります。発音は/ɨ/であり、日本語で誰かにあったときに「うぃ~」を声をかけるときの発音に近いです。 ・Ь/ь:文字の名前はмягкий знак[ˈmʲæxʲkʲɪj znak]であり、カタカナ表記すると「ミャーフキー・ズナーク」となります。これは軟音符という意味であり、発音は/ ʲ/と表記されますが、この文字自体は無音です。続く子音を硬口蓋化させる役割を果たします。これもロシア語をしっかり学ばないと分かりにくいですね。 ・Э/э:文字の名前は[ɛ]であり、カタカナ表記すると「エー」になります。発音は/ɛ/はであり、日本語の「え」とほぼ同じです。 ・Ю/ю:文字の名前は[ju]であり、カタカナ表記すると「ユー」になります。発音は/ju/であり、日本語の「ゆ」とほぼ同じです。 ・Я/я:文字の名前は[ja]であり、カタカナ表記すると「ヤー」になります。発音は/ja/であり、日本語の「や」とほぼ同じです。 以上33文字がロシア語で用いられるキリル文字になります。独特な文字も多く、最初は抵抗感が強いかもしれませんが、意外とすんなり覚えられます。最も厄介なのは、ラテン文字と同じでありながら、発音が異なるものなのです。例えば、「сатоу」は「サトウ」と発音しますし、「нарухая」は「ナルハヤ」となります。最初はこの辺りで混乱が生じやすいと思います。 こんな感じのロシア語ですが、馴染むとそっちに慣れてしまい、英語を書くときに混乱してしまうのが玉に瑕ですね。 ここまでがざっくりとしたロシア語の文字と発音の話になります。これを読んで興味を持ってくれる人がうれしいですね。まずここまで読んでくれるのかは分かりませんが。 以上が私の語れる限りになります。長々と書いてしまいましたが、それほどに「理論物理学教程」から受けた影響が大きいのかもしれません。翻訳活動はまだまだ続きます。「理論物理学教程」をこれからの日本に残すためにも頑張っていきます。 以上、1万字のポストでした。

2023-10-27 22:07:46
拡大
Grothendieck大好きbot @kusanomonomain

これ左ランダウリフシッツだと思いますけど次のページに書いてありますよね? x.com/Nietzsche3014/…

2023-10-28 12:06:28
ニーチョ @Nietzsche3014

ポアソン括弧って{f,g}=-{g,f}だってwikiには載ってるけど、{Hf}={f,H}なのか?符号が訳分からんになってしまった pic.twitter.com/zD3sHBxx8w

2023-10-28 11:07:07
ニーチョ @Nietzsche3014

ポアソン括弧って{f,g}=-{g,f}だってwikiには載ってるけど、{Hf}={f,H}なのか?符号が訳分からんになってしまった pic.twitter.com/zD3sHBxx8w

2023-10-28 11:07:07
拡大
拡大
竹内薫(サイエンス作家) @7takeuchi7

@zzzkawakawazzz 日経サイエンス誌→ネイチャー誌→◯◯書店と紹介されて、原稿出しただけで、人生詰みましたね。竹内はとうとう頭がおかしくなったかとみんなから思われたようです。悪いことは重なるもので、父親が破産し、連帯保証で地の底まで落ちましたね。◯ソゲーかよ! そこから亀の歩みで人生復帰しました〜

2023-10-28 22:44:11
核融合ウォッチャー @Nucl_Fus_Watch

これはすごいポスト。ブックマークしてじっくり読みたい。 私的にランダウ=リフシッツの凄い所は、応用例にも示唆が富んでいる点だと思う。例えば「力学」の衝突理論。これは原子炉や核融合をやっている人は必見。 x.com/L_D_Landau/sta…

2023-10-28 12:13:56
前へ 1 2 ・・ 6 次へ