お菓子っ子さんが語る、董卓伝７～董卓よ、永遠なれ～

お菓子っ子 @sweets_street

董卓が殺されたことを知った蔡邕が嘆き悲しんだのを見た王允は「逆賊が殺されたのに悲しむのは、董卓と同じ逆賊だ」と怒って、蔡邕を逮捕しました。蔡邕は当時の漢帝国を代表する大学者で、多くの人に慕われていました。多くの人が蔡邕の助命を嘆願しましたが、王允は蔡邕を処刑してしまいます

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一方、呂布は李粛を董卓の娘婿で中郎将（近衛軍団司令官）の牛輔討伐に派遣しました。牛輔は董卓の娘婿で、反董卓連合討伐作戦の総司令官。王允政権にとって、生き残った董卓の縁者の中で最大の軍事力を持つ牛輔は、何としても滅ぼさなければいけない相手でした

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李粛は呂布の信頼する部下でしたが、歴戦の牛輔相手には敵わずに敗走してしまいます。怒った呂布は李粛を処刑。信頼出来る手駒が少ない時に信頼出来る部下をあっさり殺してしまうのだから、呂布のダメっぷりは相変わらずです

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しかし、長安からの討伐軍を退けた牛輔の命も長くはありませんでした。陣中で騒ぎが起きて、反乱が起きたと早合点した牛輔は軍資金を持って逃げ出し、途中で金に目が眩んだ側近に殺されるという、董卓が最も重用した武将とは思えない残念な死に方をしてしまいます

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牛輔という人はものすごく小心で、いつも手元に兵を招集するための割符と、処刑用の斧を置いて虚勢を張り、客に会う時は占い師に客の人相や吉凶を占わせて、吉と出れば会うといった有様でした。呂布といい、牛輔といい、董卓はダメ人間が好みだったんじゃないかと疑ってしまいますね

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牛輔の死によって、董卓一族は歴史の舞台から姿を消しました。そして、董卓の物語を語り継ぐべき子孫も死に絶えてしまいました。後世には彼の失政が招いた乱世の惨禍と暴君の名だけが残り、志が何処にあったのかが語られることもありません

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三国志董卓伝において、陳寿は董卓を「心が捻くれていて暴虐非道。歴史の記録に残っている限りでは、これ以上の悪人はいないだろう」と評しています。後漢書の評価もさんざんです。東晋の桓温は「後世に美名を残せないなら、せめて悪名を残したいものだ」と語りました

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未来永劫名を残す史上空前の悪党というのも、後世の僕らから見たらそれはそれで魅力的です。董卓を後漢の旧弊の破壊者として評価する向きもあるし、蒼天航路は董卓を魅力的な悪の化身として描写しました。しかし、僕は「董卓はそれほどの巨悪なのか？」という疑念をかねてより感じていました

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善人ではないだろうけど、巨悪でもない。そういう一人の人間としての董卓を書いてみたいなあと思い、ツイートを始めてみた次第です。倫理で裁かず、だからといって英雄視もしない。そういう視点で挑戦してみました。董卓伝はこれにて終了です。長々とお付き合いいただきありがとうございました

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董卓伝が完成したのでまとめの続きをお願いしたいけど、今はそーゆー雰囲気じゃないかな…（´・ω・｀）