数学的帰納法はなぜそう呼ばれるか

ついにセンター試験にも出題された数学的帰納法。でも数学的帰納法ってそもそも帰納法じゃなくね?なんで「帰納法」なんて呼ばれるの?というお話。
47
トムクルーズ @tomcru_

@shinjike 個別事例から一般的結論を導く方法を「帰納法」と総称して、個別事例全てを集積するのも(完全)帰納法として考えているようですね。そして、ド・モルガンの中では、A0とAx→ASxから直接∀xAxが出るわけではなくて、A0、A1、A2…と"すべての事例を検討し"、

2013-01-20 22:19:38
トムクルーズ @tomcru_

@shinjike そこから∀xAxが出るようです。このラストステップを帰納法と類比しているということですね。かなりすっきりしました。まことにありぽよです…

2013-01-20 22:20:50
トムクルーズ @tomcru_

@shinjike なんにもしてないですようよう…

2013-01-20 22:21:00
トムクルーズ @tomcru_

なぜ数学的帰納法が帰納法と呼ばれるのか、かなりはっきりした。まず、個別事例全ての集積から一般法則を導く方法を「帰納法」と呼ぶ用法(「完全帰納法」)があった。そしてド・モルガンは、数学的帰納法もこの一例であると考えていた。

2013-01-20 22:25:55
トムクルーズ @tomcru_

ド・モルガンは、A0とAx→ASxから∀xAxを直接導くのではなく、A0とA→ASxから、A0、A1、A2…といった"全ての個別事例の観察"を経て∀xAxを導く、というイメージを持っていたために、このように考えたのだと思われる。

2013-01-20 22:28:53
トムクルーズ @tomcru_

普通現代の我々は、A0,A1,A2…といった無限の個別事例の観察など不可能であると考えるために、「帰納法」のネーミングが不自然になってしまった。ガッテン!

2013-01-20 22:30:24
しんじけ @shinjike

@silver_pork いえいえ、こちらこそ、おかげでいい勉強になりました!ありぽよです!

2013-01-20 22:36:39
トムクルーズ @tomcru_

これで帰納法について論文を書くことになった暁には全く不必要にド・モルガンやパスカルやベルヌーイに言及できるぞ。

2013-01-20 22:37:41
しんじけ @shinjike

@silver_pork ド・モルガンの具体例にある、ad infinitumの曲者ぶりがすごいですよね。数個の事例で、無限にまで成り立つことを観察できる、そのような感じでしょうかね。

2013-01-20 22:43:18
トムクルーズ @tomcru_

@shinjike 全然関係ないですけど、ダメットが「A0、A1…のすべてが成り立つ、という認識から、∀xAxの認識への移行はtrivialであって、巨大なステップはA0が認識できる、A1が認識できる…から、A0,A1…のすべてが成り立つことの認識への移行にある」と

2013-01-20 22:54:14
トムクルーズ @tomcru_

@shinjike 言っていたのを思い出しました。

2013-01-20 22:54:24
しんじけ @shinjike

@silver_pork この移行をめぐって、いろいろと立場が分かれるんですよねぇ。ダメットはトリヴィアルと言っていましたか。そうか。ふむ。

2013-01-20 22:56:59
トムクルーズ @tomcru_

@shinjike もちろん論文の文脈があってのことですが、むずぽよですね…そして哲学へ還る…

2013-01-20 23:01:48