【ラブライブ!1期】10話感想まとめ。―希は誰かにわしわしされたい?

アニメ2期放送直前、改めて1期を観直した私感をまとめてみました。μ'sの次の物語に備えて、1期を振り返る糧になれば幸いです。 ・必然のにこまき ・親近感アイドル・にこ ・無自覚な絵里 続きを読む
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momorin @momorin_cloverZ

μ’sを名付け、ずっと見てきた希は、それだけ思い入れを持ってきました。しかしその想いを告げることはせず、絵里や他のメンバーを支えてあげることですべてを果たしてきました。その根底にあるのは、希自身が、想いを素直に行動に移すのが苦手だということではないでしょうか。#lovelive

2014-04-06 03:24:02

スピリチュアルの皮を被った女の子

momorin @momorin_cloverZ

すると、希のミステリアスな雰囲気やメタな立ち位置の理由がわかります。6話のように「できるのは支えてあげることだけ」などとそれっぽいことを言いながら、実は想いに素直に行動することが苦手なだけ。ミステリアスさやメタな位置に身を隠しているだけなのではないでしょうか。#lovelive

2014-04-06 03:34:18
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さらに言えば、彼女がこだわるカードも、自分の想いを表現するための媒介手段として、占いという名目を借りているのではないかとさえ考えられます。スピリチュアルガールの内側は、自信のない素直になれない女の子なのではないか。#lovelive http://t.co/KAgRUzkGzC

2014-04-06 03:38:09
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素直な心の通い合い―希はわしわしされたい

momorin @momorin_cloverZ

そんな希が抱える悩みはきっと「素直になりたい」。μ’sへの想いに素直になり、大好き!誰も欠けないで!と叫びたい。でもできない。そのことへの不安が希を悩ませる。だから今、合宿の場で、同じく素直になれない真姫になら話せると思って、彼女に近づいたのではないでしょうか。#lovelive

2014-04-06 03:43:47
momorin @momorin_cloverZ

ただ、おそらく先輩禁止を提案した絵里とは、真姫のために何かしたいという計画を共有していたはずです。希は、この真姫のためという口実を使いながら、真姫に接近し、自分が素直に語れる機会を伺っていたのではないでしょうか。#lovelive http://t.co/zi8IkVXTSE

2014-04-06 03:48:31
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だから合宿での試みは真姫のためだけでなく、素直になりたい自分のためでもあった。μ’sへの想いを真姫に語った希は「みんなには秘密ね?」と釘を刺します。自分がそんなことを考えている「面倒くさい人」であることは内緒です。#lovelive http://t.co/v3qN6azAJA

2014-04-06 03:52:44
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真姫に「面倒くさい人ね」と言われた希は「言われちゃった」と何だか嬉しそうです。素直な想いを受け止めてもらえたからでしょう。そして真姫も、希の素直な想いを聞かせてもらえた。素直じゃない2人の、素直な心が通い合いました。#lovelive http://t.co/PIG8t7bSIL

2014-04-06 03:58:47
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奇をてらった言い方をすれば、希のわしわしが「素直じゃない嘘つきを荒療治で素直にする」方法論だと考えると、希自身もまた、本当は誰かにわしわししてほしいのかもしれません。誰かに無理やり素直にさせられたいのかもしれません。#lovelive http://t.co/r3NH1or5fI

2014-04-06 04:05:08
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「先輩禁止」が生んだ2つの結果―「脱フラット化」と「アイドル性の強化」

momorin @momorin_cloverZ

10話のテーマは「先輩禁止」でしたが、μ’sのフラット化はすでに十分果たされていました。この合宿で行われた「先輩禁止」が生んだ結果は2つあったと思っています。「脱フラット化」と「アイドル性の強化」の2つです。#lovelive http://t.co/Ehgx1n3Ivm

2014-04-06 04:15:00
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そもそも「先輩禁止」というルールを先輩である絵里が課している時点で、先輩を禁止できていません。それに、後輩が先輩と呼ぶことを禁止しているだけで、先輩が先輩として振る舞うことを禁止していません。つまりこの「先輩禁止」は、表象的には呼称と言葉遣いを変えただけでした。#lovelive

2014-04-06 04:21:57

「脱フラット化」

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呼称と言葉遣いが変わって起こったことの1つは、学年関係ないこの並びに象徴されるように、各々の相性や個性で自分の位置が選べるようになった点。もともとフラットだった関係がシャッフルされるイメージの「脱フラット化」です。#lovelive http://t.co/BliRNR556D

2014-04-06 04:29:20
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例えば、先輩っぽい絵里・海未、子どもっぽい穂乃果・凛・にこ、のように、実際に年上か年下かではなく、各々の相性や個性で自分の位置を選べるということ。それはフラットに並んでいるというよりは、いくらでもシャッフルされ得る意味で「脱フラット化」と呼べる現象でしょう。#lovelive

2014-04-06 04:33:47

「アイドル性の強化」

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呼称と言葉遣いが変わって起こったもう1つが「アイドル性の強化」です。絵里が語ったように「μ’sはこれまで部活の側面も強かった」ので、それを脱却しようとします。つまりμ’sは、部活ではなくアイ活である、ということです。#lovelive http://t.co/T8vSMsgb8S

2014-04-06 04:36:27
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次話の冒頭で言及されますが、先輩後輩が親しい呼称やタメ口で話すことは、いかにも芸能人アイドルっぽい印象を与えます。つまり言葉遣いの変化は、学生らしさ(スクール性)を希薄にし、アイドルらしさ(アイドル性)を強化しました。このことが次話のラストへと繋がっていきます。#lovelive

2014-04-06 04:41:02

「先輩禁止」は「恋愛禁止」のパロディ!?

momorin @momorin_cloverZ

最後に「先輩禁止」について言葉遊びをしてみたいと思います。それは、「先輩禁止」とは「恋愛禁止」のダジャレなのではないか、という解釈です。現代のアイドルへの批評性を持つ「恋愛禁止」の構図のパロディとして、「先輩禁止」が描かれたのではないか、ということです。#lovelive

2014-04-06 04:46:06
momorin @momorin_cloverZ

「恋愛禁止」は原理的に不可能です。恋愛は感情なので、たとえ男性との接触を禁じたとしても、恋愛感情を抱くことを禁じることはできません。でも「禁止」ということにします。すると、逆に恋愛性が魅力として消費されやすくなります。禁止をすることで、それがむしろ際立つのです。#lovelive

2014-04-06 04:50:17
momorin @momorin_cloverZ

「恋愛しない人たちだ」という大前提があるので、この子は恋愛上手っぽいとか、奥手っぽいとか、奥手っぽいけど実は積極的っぽい、などのように魅力として好き勝手に装飾できるようになるのです。これが、禁止をすることでそれがむしろ魅力として消費されやすくなる構図です。#lovelive

2014-04-06 04:52:56
momorin @momorin_cloverZ

今回描かれた「先輩禁止」も全く同じことが言えます。年齢は変えようがないので「先輩禁止」は原理的に無理です。でも、μ’s内では「禁止」ということにすると、先輩性や後輩性がむしろ魅力として生きます。先輩っぽいことや後輩っぽいことが実際に魅力として生かされるわけです。#lovelive

2014-04-06 04:58:07
momorin @momorin_cloverZ

例えば、海未は2年生だけど先輩だ、にこは3年生だけど後輩だ、絵里はしっかり先輩っぽいけど実はおっちょこちょいだ、などといったことが、「先輩禁止」された空間では実際に生かされます。海未が練習を仕切ったり、にこが布団でごろごろしたりすることが魅力になるわけです。#lovelive

2014-04-06 05:01:11