「活人剣」と「殺人刀」の変遷
現代の「活人剣」
そういや、現代、世間的に認識されている「活人剣」について、「人を殺さず、活かす為の剣」と書きましたが、厳密に言うと「剣道における活人剣」と「創作における活人剣」はまたちょっと違うので、分けて考えた方がいいかもなーと思ったり。
2015-08-01 01:17:21「剣道における活人剣」ってのは、全剣連が挙げている剣道理念でいう「剣の理法の修練による人間形成」が一番イメージ近いでしょうな。戦うための術というより、教育的な面が強く押し出されてるもので砂。【剣道の理念-全日本剣道連盟】kendo.or.jp/kendo/concept/
2015-08-01 01:22:03で、「創作における活人剣」の方は、作品によって多少差はあるけど、概ね「不殺の剣」「護りの剣」というのを理念とし、且つ「実戦がある中でこれを掲げる」のがポイントで砂。まあ、物凄く大雑把に言えば、るろ剣が一番イメージに近いかなと。一昔前なら吉川版武蔵や山岡版宗矩辺りでしょうか喃。
2015-08-01 01:31:42あと、るろ剣といえば、作中の斎藤が言うところの「悪即斬」は「ほっといたら世の為人の為にならん奴はぶっ殺すよ!」という話なので、考え方としては家伝書で宗矩が提示した「活人剣」の範疇に入りま砂。「乱れたる世を治めむ為に殺人刀を用ゐて、已に治まる時は殺人刀即ち活人剣ならずや」てな塩梅で
2015-08-01 01:37:19るろ剣と活人剣といえば、こういうツッコミがありますが、「一人の悪を殺して多数を活かす」っていう家伝書の基準でいえば、結果として悪が倒され、多数が活きてるので十分活人剣で砂。「不殺」は抜刀斎の個人的な縛りなので話としては枝葉末節ですし。 pic.twitter.com/VN4xHl6xG9
2015-08-01 19:51:51@k_hisane 本編の中でも、斉藤との対決の前に斉藤から「人斬り抜刀際が人を切らずにどうして人を守れる?」とか、師匠の比子から「剣は凶器、剣術は殺人術。その事を忘れない事だ」等と、散々言われてますけどね・・・・。
2015-08-01 19:56:00.@show_bone_84 ですです。不殺は抜刀斎の個人的縛りに過ぎん訳で、斬ろうが斬るまいが、結果として悪が倒れて多数が救われるなら、家伝書で言う活人剣なのですが、るろ剣のヒットも絡んで、いつの間にか「不殺」が活人剣の必要要素の様になってるのが意味の変遷として見ると面白いなと
2015-08-01 20:04:34@k_hisane 活人剣は薫のアレですし、剣心の逆刃刀は事あらばどうやっても刀で解決しちゃう剣心の為のリミッターみたいなもんですからねえ
2015-08-01 20:03:56現代的な活人剣解釈が、過去を舞台とした話で使われてることで発生する齟齬、といったところですが、まあ明治初頭ならギリギリかなと。話の都合と言えばそれまでですが。@kanou1 活人剣は薫のアレですし、剣心の逆刃刀は事あらばどうやっても刀で解決しちゃう剣心の為のリミッターみたいなもん
2015-08-01 20:09:14@k_hisane むしろあんなデッカイ鉄の棒で頭殴られたら「不殺」とは言え即死するんじゃ…(一般人並みの感想
2015-08-01 20:17:43まあ、そこは「話の都合」としか言いようがないで砂。あるいは「とにかく死んでさえなければOKでござる」か、虎眼流の如く「伊達にして帰すべし」で。 @Verdun_nkysjan むしろあんなデッカイ鉄の棒で頭殴られたら「不殺」とは言え即死するんじゃ…(一般人並みの感想
2015-08-01 20:34:05@k_hisane だからこそこのツッコミが冴える訳でして。死なない程度に振る達人なのかもしれない。
2015-08-01 20:35:27まあ、実際達人って設定ですし喃。沢庵和尚曰くところの「通達の人は、刀を用いずして人を殺し、刀を用いて人を活かす。殺すを要さば即ち殺し、活かすを要さば即ち活かす」で砂。@Verdun_nkysjan だからこそこのツッコミが冴える訳でして。死なない程度に振る達人なのかもしれない。
2015-08-01 20:39:07これは、こないだ挙げた大阿記の「夫通達者~」の解説になりますが、要は「達人になれば、抜かずとも相手を圧倒したり、抜いて相手を殺さず押さえることも自由自在であろう」という話で砂。尤も、ここで和尚が言う達人ってのは、単に強いだけの剣豪でなく、平常心に至るくらいの名人のことのようですが
2015-08-01 20:45:09某藩新陰流を名乗る流儀で活人剣と言って組太刀でぱっとみねうちに変化させる技をやってるけど、活人剣の意味が変化した以降に作られた技なのかね。
2015-08-02 13:05:38人を斬らない活人剣、みたいなのは大河の「春の坂道」でも言ってましたし、もしそうなら昭和以降からのものかもですね。@inuchochin 某藩新陰流を名乗る流儀で活人剣と言って組太刀でぱっとみねうちに変化させる技をやってるけど、活人剣の意味が変化した以降に作られた技なのかね。
2015-08-02 18:18:48天心流における活人剣(かつじんけん)、殺人刀(せつにんとう)は兵法家伝書中の意味に該当します。 (活人剣は『かつにんけん』と普通は読まれます)
2015-08-02 09:38:52天心流の活人剣も現代感覚ですと似たような所があり、両目を斬る灯火剣や、声を奪う剣鐘貫なども広義では活人剣です。 刀を抜かず、血を流さず制する殿中刀法鞘ノ中はもちろん活人剣ですが、命を奪わないというのは、ギリギリの境界線における活人剣です。
2015-08-02 09:45:06また、その場で殺さず、帰宅後幾日かしてから死する程の技もまた、活人剣となります。 つまり病の届け、隠居など申し出て、家を絶やさぬような機会を与える。 これもひとつの活人剣です。
2015-08-02 09:46:41最後に、現代における活人剣(教育の方の)について、これを貼っておきますかね。割と台無しな感じになりますが。【武道と人格練磨について】togetter.com/li/357484 pic.twitter.com/3BYrHEbrC1
2015-08-01 02:19:32