2016年2月8日、早野龍五先生と福島高校・小野寺悠さんの日本外国特派員協会記者会見質疑応答和訳まとめ
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津田論文の質問もあったお 《世界の高校生の個人線量比較研究》主催:日本外国特派員協会 早野龍五教授&小野寺悠さん 記者会見 - 2016/02/08 録画:j.mp/1KC0eYw 記事(論文のリンク有):j.mp/1W91anT
2016-02-09 17:07:02youtu.be/DBWOP7qj8zM の質疑応答部分を、大雑把に訳してみました。※途中までしかやってません。難易度的に及ばなく、技術的な言葉に抜けがあったり、だいたい同じ意味だと思う内容になっている部分(Q3の方の質問など)もあります。内容を保証するものではありません。
2016-02-10 23:41:33司会:プレスの方優先で質問を受け付けます。 Q1の方:1,2か月前発表された津田先生の論文についてコメント欲しいです。 A:(早野先生)ええと、それは小野寺さんが答える質問ではないのではないかと考えます。私が答えます。それでよろしいですか。
2016-02-10 23:42:14私はその件の専門家ではないですが、答えてみます。津田先生と彼のグループ発表の論文に関しては(画面を見せながら)、このように専門家から反論の論文が7通出されています。ネットで誰にでも見られます。どれも400ワードぐらい。
2016-02-10 23:42:29そんなに長くないです。どの論文も、津田先生の論文の問題点に言及しています。これを読まれて、ご自分で判断してみてください。
2016-02-10 23:42:46Q2の方:素粒子物理学者です。放射線のモニタリングに関して。そのバッジ(ガラスバッジと言いたいのか? 実際は、積算線量計D-シャトル)はセシウムだけを測定するものですか? A:(早野先生)違います。D-シャトルはシリコンを使った電子式の線量計です。
2016-02-10 23:43:06シリコンはデジカメなどにも入ってますね。シリコンはガンマ線に対して敏感です。…(波長の説明あり) カリウム40、ソリウム、ウラニウムなどの自然放射線からのガンマ線、α崩壊の際のガンマ線などを拾います。これらがバックグラウンドの線量になります。
2016-02-10 23:43:19あなた方誰もが、その放射線を体に受けています。そして勿論、セシウムからのガンマ線も測定します。それらを全部測定します。自然の放射線であれ、人口の放射線であれ、ガンマ線を全部測定します。 Q2:測定に関して、セシウムが崩壊する時のベータ線のことが、気に掛かっています。波長約1m。
2016-02-10 23:44:19だから1mより高いと測れなくて、地面の、土の上で直に赤ん坊がはいはいすると違った測定値になるのではないですか。もう一点。測定が不正確だったと疑うわけではないのですが…。 A:(早野先生)質問は1つずつにしてくださるようお願いします。小野寺さん、ベータ線のことを答えてみてください。
2016-02-10 23:45:01A:(小野寺さん)我々は高校生のデータを取りました。将来的には、もっと小さい子供にも線量計を貸してデータを測定して、比較することも… A:(早野先生)あなたは(質問者へ)粒子物理学者ですから、ベータ線の波長が短いことはよくご存じですよね。
2016-02-10 23:45:41だから影響がない、実効線量には全く関わってこない。つまり… Q2:いいえ。「地面をはう赤ん坊を除けば」関わってこない、でしょう? A:(早野先生)違います。その(地面をはう赤ん坊の)場合でも、影響は皮膚(表面?)までで、実効線量には殆ど関わってこないです。福島に住んでいても。
2016-02-10 23:45:52また、カリウム40や、ウラニウムやソリウムも崩壊時にベータ線を出します。それらは自然界に、そこらじゅうどこにでも存在しています。 Q2:もう一つだけ質問を。この測定は事故の数年後に行われたのですよね? A:(早野先生)2014年に行われました。
2016-02-10 23:47:36ソリウム→トリウム(Thorium)
Q2:じゃ3年後ですね。放射性ヨウ素はもう無くなってるじゃないですか? あなた方は時間をさかのぼって昔(事故当時の日時?)に戻って放射性ヨウ素を測定することなどできないですよね。ところが、なんと甲状腺がんが異常に増えているという報告があるではないですか。
2016-02-10 23:47:53この発表の測定がヨウ素の問題とは関連が薄いとは理解していますが、何かしら、相関についてコメントをもらえないでしょうか。 A:(早野先生)2つの(研究の)相関ですか…。この図にある、セシウムの地表への降下。可能性としては…そうですね、事故後初期の放射性ヨウ素の吸入。
2016-02-10 23:48:32半減期がわずか8日… Q2:はい、かなり早く崩壊します。 A:(早野先生)降下した放射性ヨウ素の分布は、はっきりしていません。この(セシウム降下の)地図とは少し違っているかもしれません。何故なら、この地図のようにセシウムが分布したのは、セシウムの拡散と、さらに雨が関係しているから
2016-02-10 23:49:21です。空中に漂っていたセシウムは降雨により地表に落ちてきました。 Q2:はい、(セシウムが)東京にも降り注ぎました。 A:(早野先生)はい。私達の研究は基本的には、ヨウ素の問題とは、ほぼ全く関連がない、福島の人々の事故初期の放射性ヨウ素吸入被曝の状況理解に寄与できるものではない、
2016-02-10 23:49:44Q3の方:あなたと高校生たちの、この研究により、この地域(福島県?)に関する放射線の問題に関して包括的にチェックできていて、もう大きな問題は起こらない、と感じていますか?
2016-02-10 23:50:50あるいは、まだ将来には大きな問題が起こる可能性が残っていて、安全を確認、確保するためにはさらに別の研究が必要になることも有り得ると思いますか? A:(早野先生)私がこの配布文書(文書を手に持って見せながら)に書かれたディスカッションを見てください。
2016-02-10 23:51:04福島県内での内部被曝の状況は、最初我々が予測して恐れたような状態よりも、非常に、はるかに低いレベルにとどまっています。そして、今現在ならば「ほぼ全く問題ないレベルだ」と断言できます。
2016-02-10 23:51:52少なくとも、市場で、お店で販売されている食品を買って食べている人の内部被曝に関しては、そう言い切れます。チェルノブイリ事故のケースとは異なった状況です。チェルノブイリ事故のレポートでは、内部被曝が5年から10年後にかけて増加しています。
2016-02-10 23:52:11事故後にだんだん減少した後で、5年から10年後にかけて再び増加したのです。(その情報を知っている日本では)人々は、そして我々も、非常に用心深く行動しています。チェルノブイリ事故のケースのように内部被曝が増えたりしないように、皆が充分用心しているということです。
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