wikipediaを引用して何が悪い?
そうであるとたとえば私たちの血液型性格判断に関する論文で引用されている文献のかなりの部分は「非専門家によって書かれた信頼のおけないもの」であるから引用文献として不適切であることになってしまう。
2013-02-23 06:38:58この問題では多くの「専門家」がまず「Wikipediaなんか引用しちゃダメでしょww」と漠然と思っていて、どうしてダメかと聞かれて初めてさまざまな理由を後付けしていくという構図が面白い。学問の世界にもそういうことはたくさんある。
2013-02-23 06:50:27Wikipedia引用についての本質的な問題は「消えてなくなって参照できなくなるかもしれない」ことだけだ。しかしこれはWikipediaだけでなくネット資料全般に言えることだが、ネット資料の引用を禁止しているジャーナルはすでに少数派だと思う。
2013-02-23 06:52:53「ネットにしかない情報が存在する」以上、それを引用するためにはネット情報を利用するしかないし、そうであれば「比較的短い間に消えてしまう可能性のある情報」を引用するためのフォーマットや基準を整備するしかない。
2013-02-23 06:56:32しかし「消えてしまうかもしれない」というのは紙の資料にも言えることだ。ただ消えるまでのタイムスパンがネットより一般に長かっただけ。もっとも「多くの論文に引用されている先行研究が全部孫引きで原典にあたろうとすると存在しない」みたいなこともある。
2013-02-23 07:02:06資料の信頼性と引用との関係は実際には循環していて、引用されることで信頼性を得るようになることも多い。「まぼろしの先行研究」はその仕組みが誤動作する例。
2013-02-23 07:04:36「ネット情報でも自分の手元にコピーして保存しておけばいいじゃない」といっても、自分の手元にしかなく他の人が参照できない情報はむしろ引用できないものに含まれてしまうと思う。「自分以外にもみんながコピーして持っているはずのこれ」みたいな引用も将来は生じるかもしれない。
2013-02-23 07:08:37ネットとネット情報によってむしろ「引用というもののあり方自体が変化している」ということを意識しないと、それこそ「履歴書は手書きで」と同じことになってしまうと思う。
2013-02-23 07:10:16ジャーナルというものができ始めた頃にも「ジャーナルなど引用してはならん、ちゃんとした本を引用しなくては」みたいなことをいう老学者がいたんじゃないだろうか。
2013-02-23 07:14:43「研究者の常識」みたいなことのかなりの部分は「体で覚えている」もので、改まって「なぜそうなのか」と聞かれると簡単に答えられないことも多い。
2013-02-23 07:21:16