江戸時代の道場破り

「道場破りに看板を取られた」なる記事をきっかけに、江戸時代において、道場破りは成立し得たのか、実際の剣術修行というのはどうだったのか、という話と、例外としての「不良御家人」勝小吉(海舟の父)の話などが続いたので、軽くまとめてみました。
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神無月久音 @k_hisane

この辺、江戸と明治で印象違いま砂。それとも剣と柔術の差でしょうか@inuchochin「襟を柿渋で固め掴んだ爪を剥ぐ相手」「(当時は藁マットの道場も多かったので)藁の中に釘が仕込まれて無いか摺り足で探す」というような交流稽古@tsukasafumio @sweets_street

2013-09-10 23:17:59
みんみんぜみ @inuchochin

@k_hisane @tsukasafumio @sweets_street 大半は友好的に交流して相手が劣れば指導し強ければ教えを受け、去る時には選別に草鞋銭を貰っていたので牧歌的みたいです。あと慣例として公的な旅じゃなくても師匠が書いた紹介文みたいな物を持ち歩いてたそうです

2013-09-10 21:19:19
神無月久音 @k_hisane

全部敵に廻してたらキリないですし喃。あと、稽古後に皆で飲んだりとかもあったようで砂 @inuchochin 大半は友好的に交流して相手が劣れば指導し強ければ教えを受け、去る時には選別に草鞋銭を貰っていたので牧歌的みたいです。@tsukasafumio @sweets_street

2013-09-10 23:20:07

そもそも、この時の「他流試合」ってどんなの?

神無月久音 @k_hisane

まとめ読み返してて一点気づいたけど、「そもそも当時の他流試合ってどんなものなの?」というのを書くの忘れてましたな。何気に、これが結構肝心なのです。

2013-09-11 04:18:55
神無月久音 @k_hisane

普通、他流試合といえば、「広い道場の中央、周りを取り囲む弟子たち、向き合う道場主と道場破り、ピンと張った二人の竹刀が、今、相手の隙を誘うべく、ゆらりと揺れる…」というのをイメージするものでしょうけど、先の「剣術修行の旅日記」によると、全然違うようなので砂。

2013-09-11 04:19:49
神無月久音 @k_hisane

どうもこの時の他流試合というのは、「道場に属する門弟たち数十人に混じり、二列に並んで、「よろしくお願いします!」。声を掛けたと同時に、向かいの相手とバシバシ打ち合い。「はいそこまで!次!」の声と共に、隣にずれて、それぞれ次の相手とまた試合。これを延々繰り返す」というものだった様子

2013-09-11 04:23:01
神無月久音 @k_hisane

「…これって試合っていうより、単に稽古に参加してるだけじゃね?」「道場主や師範も列に混じってるし、ちゃんと向き合って打ち合ってるから一応試合だよ」「審判は?」「ないよそんなの。自己判定で”俺の勝ちだな!”とか思うだけ。この試合で勝ち負けを第三者が判定するのは基本的にない」「えー」

2013-09-11 04:25:50
神無月久音 @k_hisane

「江戸時代の剣術修行で、道場は他流試合を普通に受け入れる」と書いた件について起こるであろう「道場の評判も掛かってるだろうに、そんなにホイホイ他流試合を受け入れていいの?」という疑問に対する回答がこれでアリマス。こんな形式じゃ、勝っても負けても、然程の大事にはならないので砂。

2013-09-11 04:28:47
神無月久音 @k_hisane

ある意味、果てしない応酬を防ぐための知恵と言うべきか、少なくとも、「腕を磨くための武者修行」という点では、これで全然問題ない訳で砂。実際、上から下まで色んな奴と試合する訳ですから、道場主と一対一なんてのより、稽古という点では、こっちの方がずっとよかろうな訳です。

2013-09-11 04:30:52
神無月久音 @k_hisane

他流試合である限り、それは「腕を磨くため」であり、それは受け入れた側の道場も同様な訳です。であるなら、多少の勝ち負けが道場の評判に繋がるわけでもないんで砂。無論、延々負けっぱなしとかだったら、流石に問題が出るかもですけど。

2013-09-11 04:32:55
神無月久音 @k_hisane

で、そういうのとは別に、いわゆるイメージされるような「道場破り」…即ち、道場生を片っ端から叩きのめし、道場主を打ち据え、看板を奪う、なんてしたら、それは既に「犯罪者」な訳です。当時ですら。

2013-09-11 04:34:23
神無月久音 @k_hisane

道場側にも面目は無論ありますから、その相手をどうにかできるならするべき、という空気は出るでしょうけど、少なくとも、その道場破りにまた試合を挑め、とかはなりませんな。普通に追っ手を掛けて取り囲み、召し捕らえたら牢にぶち込んで、裁きを待つだけでアリマス。だって犯罪者ですから。

2013-09-11 04:36:43
神無月久音 @k_hisane

つまり、「他流試合」という言葉でイメージされるものと、現実に行われていた「他流試合」は別物、ということで砂。無論、イメージどおりの試合もあったかもですが、それはかなりの一大イベントな訳で、ふらっと入ってきた修行者が申し出られるような類のものではないかと。

2013-09-11 04:39:55
神無月久音 @k_hisane

つか、道場や流派の名誉をかけてやるような試合だと、道場に縁のある家とかも出張るし、相当面倒なことになるから、色々手配も必要になるでしょうし、お互い、それなりの社会的バックボーンがないと成立しないでしょうな。片方が文無し浪人だと、剣の腕がどうだろうと、そもそも誰も相手にしないような

2013-09-11 04:53:43
神無月久音 @k_hisane

路上でヘビー級チャンピオンに挑んで倒したからって、チャンピオンになれるのかと言うと、単に傷害罪で前科が付くだけ、というお話で砂。無論、相手側のチャンピオンの評価もかなりマズくなるでしょうけど、襲った側がまともな意味で評価されるってのはないかなと。

2013-09-11 04:56:01

「不良御家人」勝小吉

司史生@減量中 @tsukasafumio

@k_hisane @sweets_street 藩の許可得た公的な剣術修行だけが剣術ではないので。勝小吉は自伝で他流試合中興の祖を自負してますが、相手の看板抜き打ちにして持ち帰るなど非常識なこといろいろやってます。

2013-09-10 20:50:40
神無月久音 @k_hisane

だからこそ、「勝海舟の親父」に収まらない人物として評価されてるんでしょうね。 @tsukasafumio 勝小吉は自伝で他流試合中興の祖を自負してますが、相手の看板抜き打ちにして持ち帰るなど非常識なこといろいろやってます。 @sweets_street

2013-09-10 20:52:37
お菓子っ子 @sweets_street

彼は剣術の達人ではありますが半ばヤクザのような不良御家人ですから、彼の道場破りは無頼の男が力を誇示するための喧嘩の一環と考えたほうがよいかも RT @k_hisane だからこそ、「勝海舟の親父」に収まらない人物として評価されてるんでしょうね。 @tsukasafumio

2013-09-10 20:56:15
司史生@減量中 @tsukasafumio

@sweets_street @k_hisane そうなんですね。勝小吉とその周辺の人物を見ると、無頼御家人たちの行動様式の中に剣術修行が包摂されているんですね。

2013-09-10 21:01:38
お菓子っ子 @sweets_street

町人や農民が鍛錬・護身のために学ぶほど剣術は身近な存在だったので、無頼の男が習得した剣術を喧嘩に使うのも当然でしょうね @tsukasafumio @k_hisane そうなんですね。勝小吉とその周辺の人物を見ると、無頼御家人たちの行動様式の中に剣術修行が包摂されているんですね。

2013-09-10 21:07:10
司史生@減量中 @tsukasafumio

@k_hisane @sweets_street 勝小吉は摩利支天鑑通の法を学んで病人の加持祈祷やら寄加持(降神術)で小遣い稼いでます。魔術剣士ですね(w

2013-09-10 21:07:08
お菓子っ子 @sweets_street

古今東西を問わず、祈祷や占いは無頼の男女の生計の手段の一つですから RT @tsukasafumio @k_hisane 勝小吉は摩利支天鑑通の法を学んで病人の加持祈祷やら寄加持(降神術)で小遣い稼いでます。魔術剣士ですね(w

2013-09-10 21:08:38
神無月久音 @k_hisane

寛永の頃だと旗本奴の代表格にでもなってたでしょうなあ。 @sweets_street 彼は剣術の達人ではありますが半ばヤクザのような不良御家人ですから、彼の道場破りは無頼の男が力を誇示するための喧嘩の一環と考えたほうがよいかも @tsukasafumio

2013-09-10 20:58:55
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