【アナ雪】アナとチビ九尾エルサ(1-3)【パロ】

アナとチビ九尾エルサ、略してエルコン!(エルコン命名まっしゅさん) なんかダルダルと続いております。こんなにダラダラ描いてるのにまだ1日が終わってないとかしゅごい!まぁ、洋画の濃密な逃亡劇みたいなもんだと思ってくれればいいんじゃないかな!!\(^o^)/ 今回は一番最後に手枷足枷首輪のエルサちゃんのイラストあります!描いて下さった方々、本気でありがとうございます!エルサ可愛過ぎ問題で全俺の毛根がれりごーですわ!!
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【お知らせ】

アナとチビ九尾エルサの1~6はまとめてPixivさんにUPしたぉ。TumblrさんにもUPしてるので、お好きな方で読んでね( ˇωˇ )

アナとチビ九尾エルサ(1)
Pixiv
Tumblr

アナとチビ九尾エルサ(2)
※マーライオン中
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エルコンちゃんLINK

エルコンちゃん素敵イラストまとめ
エルコンちゃんbot←100%自己満足な謎bot


万屋和風愉菓子店@絶滅種のポンデ @yorozuya753

【アナとチビ九尾エルサ ~0.5日目】 ホテルに着いたので、あたしは後部座席に寝そべってうとうとしているエルサに声を掛けた。 「エルサ、起き」 最後まで言わなかったのはエルサが起きたから。だけど、エルサがビクッと跳ね起きたから驚いたってのが本当。 ガバッと起き上ったエルサは

2014-07-06 09:30:32
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耳をピンと立てて周りを頻りにキョロキョロ見回した。尻尾の先端の方が少し逆立っている。 薄氷色の瞳には怯えと恐れの色。そこにあたしのブロンドの髪が映り込む。なんかあたしの髪の色だけやけに浮いるわよね。 「……えるさ?」 なるたけ優しい声で名前を呼ぶ。 エルサは止めていた呼吸を僅かに

2014-07-06 09:33:56
万屋和風愉菓子店@絶滅種のポンデ @yorozuya753

吐き出して、眉尻を下げた。 思ってたけど、この子って眉尻すごい下がる。困った顔が似合う幼児ってなかなかいないもんなんだけど。 「こわい夢でも見た?」 理由が察せないことなんてないけれど、わざとおどけた言葉を投げる。エルサは弱々しく首を振って、やっぱり困ったような顔をした。

2014-07-06 09:38:04
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起きた瞬間恐怖するのは、もはや条件反射。あんな実験をお昼寝や僅かな休憩もなく昼夜ぶっ通しで続けて、眠れるのも休めるのも気を失って実験続行が不可能になってから。暫くの間、自分の意志や身体が望んでの休息というものを取れず、寝る間際の記憶がなく、訳も分からず覚醒しては、

2014-07-06 09:43:13
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恐くて痛い思いをする。ここ一ヶ月近くは、そんな毎日の繰り返し。 (さすがにまだ信用されてはないわよね) はやくこのこの安心できる場所になれたらいいな。なんて思いながら、あたしは車を降りた。後部座席のドアを開けて、エルサに手を差し出す。 「はい、お手をどうぞ」 「……?」

2014-07-06 09:47:25
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あ、きょとんとしちゃった。全然受けなかったわ。これ、女の子にやってあげると「アナってば紳士ぃ~」とか「キザ~」って大抵喜んでくれるんだけど。ってか、まだ小さいし、意味とかわかんないわよね。 きょとんとしていたエルサは、あたしの顔と差し出した手の平を交互に見て、それからおずおずと

2014-07-06 09:51:20
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手を伸ばしてきた。ちっちゃな手をそっと握って車から降ろす。あたしは後部座席の足元に投げてあったボストンバッグを肩にかけて、キーをボタンを操作して車にロックを掛けた。 エルサは遠隔操作されてガチャッと鍵が締まる音にびっくりしたみたい。耳と尻尾と肩をビクッと跳ねさせて、あたしの足に

2014-07-06 09:55:33
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ぴとっとくっついてきた。 「ぁ、アナ、いまのなに?まほー?」 「ぷふっ」 やばい。なにこの子可愛い。思わず吹き出すけれど、エルサはあたしを不思議そうに見上げて来るだけ。 ホテルの駐車場は広くて今は誰もいない。チェックイン時間まではもうちょっとある。ちょっとくらい遊んでも大丈夫。

2014-07-06 09:57:42
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あたしは「そう。魔法よ」と頷いて、しゃがみ込む。視線をエルサと同じにして、車のキーをエルサに見せた。 「エルサ、ここ押してごらん?」 アンロックボタンを示してエルサに差し出す。エルサは長い袖口を一生懸命まくって、小さな指をちょこんと出すと、あたしが示したボタンに恐る恐る触れた。

2014-07-06 10:00:50
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ガチャっと音がして車のロックが解除される。エルサはまたビックリした顔で、車に近付く。試しにドアを開けてご覧?と提案すると、首を傾げながらドアを掴んで開けた。 「あいたー」 「そか。じゃあ鍵締めないとねー」 ぱたんとドアをしめて貰って、再びロックボタン。ガチャッと鍵が締まる音。

2014-07-06 10:04:13
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エルサに開けてご覧?と促す。でも今度は開かなくて、エルサは「あかない」と呟いて、あたしを見上げた。 「鍵を締めたり開けたりする魔法が、この鍵にはついてるの」 「そーなの?」 目がキラキラしてる。好奇心旺盛な子供特有の光。思わず頭を撫でたくなった。

2014-07-06 10:08:00
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頭に向かって何気なく伸ばした手。エルサはそれに反応してビクリと体を跳ねさせた。 「あ、ごめんね?」 「ぅ、ううん」 首が左右にふるふる揺れる。動きに合わせてふわふわサラサラの髪がゆるゆる揺れる。 否定をしていても、微かに震えているのが分かった。 (あー、これも条件反射なのね……)

2014-07-06 10:10:59
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あたしは内心で大きな溜息を吐いていた。その条件反射から推測されるのは『虐待』とかだから。 (それに体は人間だけど、九尾の妖力で習性なんかの半分くらいは動物なのよね……) あたしはエルサのデータを思い出しながら、イヌ科の動物との触れ合い方を照らし合わせて。あ、そっかと思った。

2014-07-06 10:18:39
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あたしは下の方からゆっくりと手を伸ばす。まずは指先でそぉっとエルサの頬へ。エルサは若干顔を退いたけれど、さっきより怯えた様子はなかった。指の背中が優しく頬を撫でると、戸惑ったように視線が泳ぐ。手首を返して、今度は手の平で頬に触れる。逃げたいという意思はないみたい。

2014-07-06 10:25:42
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手の平で頬を包む。ほっぺたむにむに。あんまり肉感がないけれど(まぁ、ガリガリだし)、もちもちですべすべで、ちょっとクセになりそう。でも細かな傷はあってそこらへんはザリザリしてる。 (ちゃんと、全部を傷を癒せるといいんだけど、そこはあたしの頑張り次第ね)

2014-07-06 10:30:55
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ほっぺをむにむにしていたら、気持ち良かったみたいでエルサの方から控えめに頬を擦り付けてきた。すりすり、って弱い力で手の平にほっぺを押し付けてくる。なんでだろ。たったそれだけの仕草なのに、すごく愛らしい。 あたしは頬をだらしなく緩ませながら、ほっぺをなでなでして。それからお目当ての

2014-07-06 10:35:33
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頭に手を伸ばす。今度はビクッとならなくて、一安心。よしよしと撫で付けると、ピンと立っていた耳がペタンと倒れた。 (ふふっ。撫で易いように配慮してくれたの?) よしよしと何度も撫でていると、エルサの後ろで尻尾がゆらゆら揺れているのに気付いた。

2014-07-06 10:40:16
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(エルサ撫でられて嬉しいんだ……) そう気付いたら、なんかこっちまで嬉しくなっちゃって。頬がますます緩んじゃう! 「エルサちゃんかわいいーねー」 「?」 なにが?という感じに小首を傾げてキョトン顔。そういう顔も可愛い。 なんかあたし、もうこの子に結構メロメロじゃない?

2014-07-06 10:43:39
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ま、昔から動物は好きだし。中でも犬系は大好きだしね♪ なんて、ちょっとエルサに構い過ぎたかも。もうそろそろチェックイン時間だわ。 あたしはボストンバッグの中からタオルケットを一枚取り出して、小さな体を包み込んで、フードを被せて抱き抱える。これで尻尾はなんとか隠せるでしょ。

2014-07-06 10:48:47
万屋和風愉菓子店@絶滅種のポンデ @yorozuya753

「よっと」 ドデカいボストンバッグを左肩にかけて、エルサを右よりにして両手で抱えて、と。 いや、それにしてもあたしの荷物すっごく重いわ。この子三人分くらいありそう。 「アナ、おもいの?」 「ううん。エルサは重くないわよ。ってか軽過ぎ」 「そうなの?」 「そーなの」

2014-07-06 10:54:33
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エルサを抱え直して、ホテルのエントランスへ。そこへ向かう最中、ちょっとだけ重要なお話をした。 「エルサは年齢の割にはガリガリだし小さいわ。もっとちゃんと食べないとね」 「ねんれい?」 「え? ちょっと待って。エルサちゃん自分がいくつか分かってる?」 「ううん」 「……マジ?」

2014-07-06 10:59:51
万屋和風愉菓子店@絶滅種のポンデ @yorozuya753

「えーっと……誕生日とかは?」 「たんじょうび?」 「そう。はっぴーばーすでー♪ って毎年歌う日」 「そんなのぎょーじがあるの?」 「……」 ん?これはお誕生日っていう概念から教える感じでファイナルアンサー?え、ほんとに?本気で? あたしは内心で焦りながら、でもと思い直す。

2014-07-06 11:05:03
万屋和風愉菓子店@絶滅種のポンデ @yorozuya753

「そっか。じゃあさ、あとで誕生日についてちょっと教えてあげるね」 あたしの提案に、エルサはきょとんとした。「それ、ひつよーなこと?」と訊ねられて、「もしかしたら生き延びる事には必要ないから教えられなかった?」なんて色々と憶測してしまった。 「必要なことよ。とっても大事なことなの」

2014-07-06 11:08:40
万屋和風愉菓子店@絶滅種のポンデ @yorozuya753

エルサは「ふぅん?」と不思議そうな顔。あたしは苦笑して、ホテルのエントランスに入る。受付のお姉さんや警備のおじさんにちょっとだけ変な目で見られたけれど、こういうのは堂々としてれば大概なんとかなるのよ。ハキハキと受付のお姉さんとやり取りして、あたし達はそそくさと部屋へ向かった。

2014-07-06 11:12:13