私家版ハイデガースタディー06 非現前的時間によるメタボレーの先駆

この個人用まとめは、雑談のなかから主題を発掘しておくためのもの。主題とはハイデガーの読解であって、カント講義書~カント書で、カントが隠蔽したものとしての将来性、非現前的時間の超越論における規定名性、という問題で、これなくしては形而上学からのメタボレーが必然化しない、という話題なのだが、それでなくとも日本では、雑念が強烈に足を引っ張る。 固有名を超越論的時間規定という規定名以外の名称、たとえばヘブル的なものとして模索したり、ハイデガーの外部を、ハイデガーを読了せずに、フロイトの無意識だと実体的に思弁してしまったり、そうした雑念が渦巻いているからだ。 その根本は東洋は西洋と違うというものだが、後半、話題になる井上克人のハイデガー論では、ギリシャを含めた東洋を古典化するハイデガーのヘブライ性、つまり時間性が明らかになる。 続きを読む
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうだよ、語りであることの純粋性だけが問題なのだが、これはまるで口承トーラーと書記トーラーの違いみたいね。日本では言文一致という屈折からか、どうしてもトーラーの伝承性という問題で躓くね。それで時間でなく神の名前探し、固有名論や様相論に頽落していくよ。@LitoSnowfield

2015-06-16 19:46:12
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ビバリーヒルズで公立中学 facebook.com/kaoru.ohmoto/p… なんかいくと、教師は全員イスラエル人なので、口承トーラーと記紀トーラーの同一性の話しか授業をしない。つまり語りの超越論性の話だが、ハイデガーの言ってることがよくわかるのであった。@LitoSnowfield

2015-06-16 19:50:35
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

冗談はさておき、伝承の問題、語りの超越論性ということに、郵便的な問題を見出し、時間とは別の、あるいはヘブルとは別の固有名を語ること、というのが日本では人気なのだが、それは日本の独我論であって、固有名論としては有意な話ではない。@LitoSnowfield

2015-06-16 20:17:32
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ザラデルが言うとおり、ハイデガーが語ったカントの時間は固有名である、という定式化を、ルアッハのようなヘブライの固有性に還元するデリダによって、日本では時間の固有性とは別の固有名があり、それは伝承の問題だという郵便論が突出しているだけなのだが。@LitoSnowfield

2015-06-16 20:21:57
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

しかし、ハイデガーの存在論、つまり時間を固有名と定式化する語りを、郵便論は伝承の誤謬とし、ヘブライのような民族の固有性を超越論の規定とする、という語りを強いられることには、どうみても無理があるのだろう。@LitoSnowfield

2015-06-16 20:29:18
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

固有名が超越論的規定である、というハイデガー的な問題というのは、名前の伝承の問題ではなく、伝承のアプリオリの超越論的な規定性、つまり時間という名前に過ぎないからだ。それをヘブライの民族の固有性、と郵便論的に語らされているのでしかない。@LitoSnowfield

2015-06-16 20:31:50
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ここからは、現存する郵便論なるテクストに忠実でなく、私の霊感だが、郵便論というのは、超越論的時間規定に対する、別な超越論的規定という誤謬の問題を、名称化する論議なのであって、それ自体、超越論的時間規定という名称によるものでしかない。@LitoSnowfield

2015-06-16 20:33:18
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

それにしても、カントに発した形而上学との死闘、あんなにハイデガーが、亡霊のような形而上学と死闘を演じたのに、それを回避して全く正反対に誤解してしまう日本人がマジョリティーであるのに、マルキストやキリスト教や無神論を撃退できるなんて、単なる誇大妄想、いや形而上学だろうな。

2015-06-17 05:39:27
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

さらに、ハイデガーといえば反知性主義、つまりプラグマティズムの元祖なはずだが、いかがわしいプラグマティズムの結果か、いまじゃ反知性主義といやオカルティズムになったりするらしい。オウムの時どんだけ危険と言われたか、まだ分かっていない。@LitoSnowfield

2015-06-17 06:57:09
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ここまで加速するとは見ものね。構造改革なんて子供だまし。主知主義の全てを時間という名称に解体したハイデガー以降、もう解体するものが何も残っていないのに蔓延っていた連中が総崩れね。これはいい気味かもね。evernote.com/l/AJ1zbY3OCUVK… @LitoSnowfield

2015-06-17 07:14:02
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうよ。前から言っているように、日本では人文系学問への恨みつらみが保守政治家を形作るのよ。戦前のドイツではハイデガーが先学問的存在了解といったのに、日本では主知主義になる。諸学の危機ってそういうもんなんでしょう。@LitoSnowfield

2015-06-17 07:48:53
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ツイートまとめ(^-^)/ 憲法学者のせいでパンドラの箱が~。日本の硬直した人文学弾圧が始まって、在野からはなかなか見もの。私も右傾化しそう(^-^)/ facebook.com/kaoru.ohmoto/p…

2015-06-17 17:29:29
西田幾多郎の言葉(宗教哲学) @kitarowords

表現するものと表現せられるものとの矛盾的自己同一の論理こそそこから仏の呼び声の出て来る名号為本の浄土宗的論理と存じます。場所的論理に於ては逆対応ということが考えられます。仏に対象的に対するのではありませぬ。(1945年西谷啓治宛の手紙)

2015-06-18 00:20:32
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

この西田後期(末期)の「逆対応」 twitter.com/kitarowords/st… については、井上克人のハイデガー論 heideggerforum.main.jp/ej3data/articl… の前半第Ⅰ部が、整理されていたね。@LitoSnowfield

2015-06-18 00:27:56
GWF_Hegel_Japan_1 @GWF_Hegel_Jp_1

人は普通、対象や概念のうちにこのような対立した矛盾を発見し認識すると、「だからこの対象は無である」という結論を下す。だから運動が矛盾であることを最初に指摘したゼノンは「ゆえに運動は存在しない」と言った。

2015-06-18 14:16:41
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

今日はここ twitter.com/GWF_Hegel_Jp_1… からやるか。二項対立、つまり弁証法の陥るゼノンのパラドックスからは、無限しか得られない。つまり無限遡行になり、それを超越論的に規定する概念(時間)が得られないという話。@LitoSnowfield

2015-06-18 14:55:47
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

不思議の国のアリスで有名なゼノンのパラドックスはWIKIみてね。ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC… 簡単にいえば二項対立からは無限しかえられない。二項対立というのは弁証法だが、それを止揚しても無限遡行しか得られない、ということなのだが。@LitoSnowfield

2015-06-18 14:58:52
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

それに対して、カントの時間は超越論の規定名だ、というハイデガーの非弁証法的な表明の仕方、アンチヘーゲリアン的な断定の仕方が画期的なのだが、弁証法では無限遡行だが、非弁証法的には空間化されない時間なのだ。@LitoSnowfield

2015-06-18 15:01:24
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

これはそんな難しい話じゃなくてね、二項対立や弁証法では時間は今で、カントも時間を、ゼノンのパラドックスのように今だと前提しているが、ハイデガーはそのことで、対象関係性=超越論的な規定という時間関係性が、えられない、といっているだけ。@LitoSnowfield

2015-06-18 15:08:58
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

時間を今と捉えるのは現前的時間。しかしそれではゼノンのパラドックスのように無限遡行を解消しない。カントが現前的時間から離脱できなかったという、時間の非現前性の問題は、GA25-370が端的。図まである。@LitoSnowfield pic.twitter.com/gzbGPSGiiG

2015-06-18 15:14:42
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

昨日近所のボムちゃんとLINE bit.ly/1QFkkDy で、ツイッターでは挨拶はアホカ、になるよという話になった。例えば、私が高校生に近代を教えるとき、西欧は人と神の二項対立だと教えるというと、アホかと挨拶がくるのだ。(続く)@LitoSnowfield

2015-06-18 15:24:32
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

(続き)これどういうことかというとね、ツイッターで陰謀論者が東洋からは、西欧が人と神の二項対立に見えるというのだが、西欧では近代性とは、そうした二項対立、ゼノンのパラドックス、無限遡行や神の問題の解消だからなのだ。それがわからないとアホなのだ。@LitoSnowfield

2015-06-18 15:25:04
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

それがいかに弁証法の止揚、つまり二項対立によるゼノンのパラドックのような無限遡行、神を見出すことではなく、それをいわば食い止める超越論的規定名を断定することか、というのがハイデガーの前期、戦前の問題なのだ。つまり弁証法が終焉したのだ。@LitoSnowfield

2015-06-18 15:27:55
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

このように、ゼノンのパラドックスや弁証法など、無限性を前提とした時間は、現前的な今に過ぎないのだが、時間を超越論的規定名とする、非現前的時間にとっては、無限の問題が存在しないのだ。これがカント書の超越論の問題、つまり非現前的時間の問題系なのだ。@LitoSnowfield

2015-06-18 15:30:06
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