宿題まがいの指示を出したことへの懺悔文

今後もがんばりまっせ。
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福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

「宿題を出さず、すべては授業で身に着けさせる」という覚悟が、まだまだ自分には足りない――と、最近思っている。

2013-03-20 01:19:24
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

こんなふうに書いている http://t.co/O2YKkxfzZ8 にもかかわらず、「いくらなんでもこの程度の分量なら家でもできるでしょ、大切だから、家で覚えてきなさい。1日5分でいいんだから」と、半ば宿題まがいの指示をしてしまった、そんな晩冬であった。

2013-03-20 01:20:22
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

しかし案の定、どの学年・どの授業でも、10人に1人程度しか、やってこなかった。当然、その1人は高く評価した。ほめた。これが学校なら、うまくいく。「あいつがほめられた。おれもがんばろう」となる。しかし、塾ではそうもいかなかった。

2013-03-20 01:22:57
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

塾では(少なくとも私の塾では)、「あいつ」がほめられても、どうでもいいのだ。子ども同士のかかわりが薄いから、そうなる。

2013-03-20 01:25:06
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

いやむろん、私は、子ども同士のかかわりを濃くしていく必要は特にないと思っている。ここ http://t.co/aMVcPD7pev に書いているように、集団指導の中で刺激を与え合うという意味での子ども同士のかかわりは存在する。それで十分。

2013-03-20 01:26:47
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

(ただしまあ、せっかく時と場を共有しているのだから、もうちょっと子ども同士のかかわりがあってもいいとは思っている。自由討論などを今後積極的に取り入れたい)

2013-03-20 01:27:56
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

ともあれ、ある子を力強くほめるくらいでは、それを見た他の子の意欲が発動することはない。それが塾という場所だ。

2013-03-20 01:29:59
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

宿題なんて出さないと言っておきながら宿題まがいの指示をしたことを悔いたのは、2週間(2回)の授業を経ても、やってきた子が1人程度だったことを知った、その瞬間であった。しかしその瞬間から、私は方針を一挙に変えた。

2013-03-20 01:31:25
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

「このくらいのことは家で覚えてきなさい、1日5分でもいいんだから」という(ある意味で甘い)発想をすべて捨てた。1授業すべて潰してでも、その基本事項をその授業中に完全に習得させる方針に変えた。

2013-03-20 01:33:41
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

その基本事項というのは、接続語の暗記。同等関係=つまり・たとえば・このように など6つ、対比関係=でも・しかし・が など7つ、因果関係=だから・なぜなら・から など9つ。これを、類別して覚えるという、たったそれだけの作業。

2013-03-20 01:35:01
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

もちろん、類別されたペーパーを事前に渡して、それを覚えなさいと言っただけ。しかも、パワーポイントで楽しく覚えられるようにしたデータも、家庭でダウンロードできるようにした(オプション)。それでも、やってこなかった。

2013-03-20 01:37:06
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

むろん、接続語などというものは、使っているうちに覚えるべきものだ。丸暗記、というようなものでもない。しかし、1年通っても2年通っても、「接続語「つまり」は対比関係を表す」などととんちんかんなことを答える子がいるので、去年秋から、とにかく暗記させる方向へと方針転換した。

2013-03-20 01:39:31
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

覚えると言っても、小学生に英単語を覚えさせるのとはわけがちがう。多くは、日常的に読み書き・見聞きする言葉。「すなわち」とか「したがって」などは、まあなじみが薄いとはいえ、その程度。そもそもが有機的。だから、覚えるのも楽なはず、と思っていた。

2013-03-20 01:41:28
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

いや、実際、「つまり」という言葉は言いかえるときに使う、「それに対して」の前後は対比されている、「だから」の前後は因果関係になる、などという原則を「覚えて」いれば、間違いなく強いのだ。特に読解では効力が大きい。だからこそ、覚えさせようとした(今でも、しているが)。

2013-03-20 01:43:58
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

しかし、「覚えよ」と指示された子どもたちの中には、元素記号や歴史年表を覚えるときのように、無機質に覚えようとした子がいた。ある高校生は、「つまり・要するに・すなわち・…」を、「つ・よ・す…」などと覚えようとしていた。これが代表例だろう。

2013-03-20 01:45:43
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

高校生でありながらそんな当然の言葉をまともに「理解」していないという事態を憂えるわけだが、仕方ない。接続語なんて、理解さえしていればいいのであり、「覚える」ような言葉でもない。使えさえすればよいのだから。しかし、それ以前の子というのが、実に多いのが実情だから、仕方ない。

2013-03-20 01:48:16
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

下には下がいるのである。小学生でも、中学生でも、高校生でも。

2013-03-20 01:49:34
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

しかし、そんな子たちを救い上げるのも、私の仕事。

2013-03-20 01:49:56
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

短作文をあまた書かせ、短文をあまた読ませても、それでも理解できないならば、覚えさせたほうが効率がよいかもしれない。そう思ったのであった。

2013-03-20 01:50:48
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

実は、「つ・よ・す…」と覚えても、それはそれで役立つんだよな。突破口としては、ありだ。読んでいる文章に「つまり」が出てきたら、えーっと「言いかえ」だから前後は同じことが書いてあるはずだ……と、面倒ではあるが、こういうプロセスを繰り返すうちに、理解・定着するはずなのだから。

2013-03-20 01:52:37
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

まあそんなわけで、苦心しながら日々教えているわけだが。とにかく、宿題まがいの指示はもう出さない。徹底的に、授業で覚えさせる。暗記させるならさせるでいい。その後に、満点を取るまでテストする。これを繰り返すしかない。

2013-03-20 01:54:30
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

もう書いたからいいでしょ(笑)。 RT @othello2uno: @FukushimaKokugo 福嶋先生は生徒に授業外で何をするように指導しているのですか?

2013-03-20 01:56:02
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

しかし、まあ、あれだな。私の塾に通っている子の大半は、電車や車でけっこうな遠方から通っている子たち。私立の学校の授業を終えて、何も食べずに制服のまま直行して来るような子もザラにいる。それで1年2年と通い続けるのだから、やる気は、ちゃんとあるはずなんだ。それは、顔を見れば分かる。

2013-03-20 01:58:29
福嶋隆史@ふくしま国語塾 @FukushimaKokugo

しかし、そんな意欲に矛盾するように、宿題(まがいの指示)を受け入れない。これは、どういうことなのか。

2013-03-20 01:59:13